新庄日本ハム、来年は投手王国に? 3年連続Bクラスも…大きな期待が持てる理由とは

日本ハム 2021年の主要リリーフ投手成績【画像:パ・リーグ インサイト】
日本ハム 2021年の主要リリーフ投手成績【画像:パ・リーグ インサイト】

堀が42HPで最優秀中継ぎを獲得、抑え1年目の杉浦は28セーブを記録

 救援では、42ホールドポイント(3勝、39ホールド)を記録して初の最優秀中継ぎに輝いた堀瑞輝投手の存在が大きかった。チーム最多の60試合登板で、奪三振率9.45。防御率4点台以上だった過去2年に比べて飛躍的に安定感を増し、左の中継ぎエースへと成長した。ブライアン・ロドリゲス投手は、過去3年間はショートスターターやロングリリーフもこなしたが、今季は1イニングを抑える役割を全う。47試合登板、24ホールド3セーブ、防御率2.74の成績を残した。

 クローザーに配置転換された杉浦稔大投手は3、5、7、9月と無失点に抑えた月が4度あった。一方で、4月は防御率5.59、8月は防御率6.00と調子に波があったが、それでもリーグ3位の28セーブを記録。抑え1年目ながらの能力の高さを示した。井口和朋投手は43試合で防御率1.86。昨季は防御率4.10とやや安定感を欠いていたが、今季は自身初の2桁ホールド(11ホールド)を記録。様々な場面で試合を引き締めた。

 一方で、宮西尚生投手と玉井大翔投手は序盤戦は苦しんだ。それでも7月以降は状態を大きく上げ、宮西は入団から14年連続50試合以上登板を果たし、玉井も50試合に登板。実績ある左右の両輪の復調は来季以降に向けても明るい材料だ。4年目右腕の西村天裕投手は奪三振率9.29を記録。プロ4年間全てで投球回を上回る奪三振数を記録し、来季以降はさらに出番を増やす可能性もあるだろう。

 先発では24歳の伊藤が活躍し、23歳の立野も終盤に台頭。23歳の河野とともに投手陣を引っ張る存在になればチームの中長期的な展望も明るくなる。上沢と池田も27歳とまだ成長が見込め、加藤も29歳とベテランと呼ぶには早い。救援では23歳の堀がセットアッパーの座をつかみ、井口が27歳、西村が28歳、杉浦と玉井が29歳、ロドリゲスが30歳とキャリアのピークに近い年齢の投手が多いのが特徴だ。

 36歳ながら圧倒的な実績がある宮西も含め、今後数年は質の高い投球が期待できる陣容が揃っている。新庄剛志新監督のもとで課題の打線を整備できれば、来季はチーム全体が一気に躍進する可能性も秘めているといえるだろう。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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