「24時間営業のレストランよりオープン」強烈フォームの“ベスト9”に元助っ人

オリオールズ時代のトニー・バティスタ【写真:Getty Images】
オリオールズ時代のトニー・バティスタ【写真:Getty Images】

日本でもアメリカでも独特のフォームで記憶に残る3人

 MLB公式サイトが選定した「独特なフォームの打者ベストナイン」に、日本プロ野球でプレー経験のある選手が3人も入っている。ロッテでプレーしたフリオ・フランコ内野手、ソフトバンクでプレーしたトニー・バティスタ内野手、そして楽天でプレーしたケビン・ユーキリス内野手だ。それぞれ日本でも大きなインパクトを残したフォーム、あなたは思い出せますか?

 3人の名前が並んだのは、MLB公式に掲載された「これらの打撃フォームは本当に忘れられない」と題した記事。「あなたには不自然に見える構えも、誰かにとってはとても自然なものかもしれない」としてこのベストナインを作成している。

 一塁手部門で選ばれたユーキリスは「バッターボックスの端っこで足幅をかなり狭く、手を上下に動かし、何よりも右手の親指と人差し指でバットを挟んで寝かせておくところに独自性がある」と紹介されている。高い出塁率を誇り、レッドソックスなどで活躍した後2014年に楽天入り。ただ21試合に出場しただけで帰国、退団してしまった。

 ロッテで2度にわたってプレーしたフランコは、若い頃に守っていた遊撃手として選出。バットの先を思い切り投手に向ける構えは日本でも驚きを呼んだ。記事は「クリーブランド中の全ての子どもがこの構えを試し、タイミングと斜筋を危険にさらした」と紹介している。フランコは1995年にロッテ入りし、打率.306でチームの2位躍進に貢献。1998年にも再びロッテでプレーした。2007年にブレーブスで引退するまでに大リーグ通算2527試合に出場、2586安打したばかりか1999年には韓国サムスンでも110打点を記録。2015年にはBCリーグの石川で選手兼任監督を務めた。

 三塁手部門で選出されたトニー・バティスタは「彼の構えは、24時間営業のレストランよりもオープンだ」と紹介されている。投手と正対して打席に入り、そこから上体を90度ひねって構えるスタイルは類を見ない。「文字通り投手と正対し、投球の道筋と垂直に足を並べ、バッターボックスのそれぞれの端まで足を広げている」と紹介されたフォームで、大リーグ通算221発を記録。2004年にエクスポズで32発、110打点を残した直後のソフトバンク入りは驚きをもって迎えられた。日本でも27本塁打、90打点と強打を発揮。1年限りでの退団は惜しまれた。

 他には大リーグ通算509本塁打のゲーリー・シェフィールド外野手(ドジャースなど)、通算245本塁打のミッキー・テトルトン捕手(タイガースなど)らが選ばれている。皆、立派な成績と強烈な打撃フォームが記憶に残る選手で、大リーグの自由な雰囲気を象徴している。未来のこのランキングに入る選手は、どこから現れるだろうか。

【実際の動画を見る】「24時間営業のレストランよりオープン」と評されるバティスタの独特な構え

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