3連覇逃した巨人は補強“大失敗”? FA獲得右腕は防御率14.40、助っ人勢も散々

巨人・中田翔【写真:荒川祐史】
巨人・中田翔【写真:荒川祐史】

FAで梶谷、井納をダブル獲りするなど大補強を行ったが…

 巨人は今季は61勝62敗20分け、リーグ優勝を果たしたヤクルトには11ゲームもの大差をつけられてセ・リーグの3位に沈んだ。FA選手の獲得、外国人補強など開幕前、シーズン中に施された補強は成果を生んだのか。振り返ってみよう。

 2020年の巨人は2年連続でリーグ制覇を果たしながら、日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫して苦渋を舐めさせられた。そのオフは2年ぶりにFAで梶谷隆幸と井納翔一をDeNAから“ダブル獲り”。スモーク、テームズと2人の助っ人砲も加える補強を行った。

 梶谷は序盤からまずまずの働きを見せていたものの、5月下旬に左太もも裏の怪我で離脱。7月には右手中指骨折、9月には腰痛と怪我に見舞われ続けて61試合の出場に止まった。井納は移籍後初先発となった3月31日の中日戦で1回4失点でKO。登録を抹消されて中継ぎに配置転換となったが、その後も不安定な投球を続けて5試合で防御率14.40と散々な結果となった。

 コロナ禍で来日が遅れたテームズは1軍初出場となった4月27日のヤクルト戦でアキレス腱断裂の重傷を負い、1日で離脱。同じく4月27日に1軍初出場となったスモークは、前半戦34試合で7本塁打とまずまずの結果を残していたものの、入国制限で家族の来日が叶わず退団した。2人の代役として獲得したハイネマンもわずか10試合の出場に終わり、新助っ人は惨憺たる結果に終わった。

 ヤクルトから田口麗斗とのトレードで獲得した廣岡大志は5本塁打を放つなどパンチ力を秘めていることを証明したが、78試合で打率.189という成績だったため、来季に期待したい。また、シーズン中には米大リーグ・ジャイアンツを退団した山口俊が復帰したものの、15試合で2勝8敗、防御率3.56と奮わなかった。8月に日本ハムから獲得した中田翔も3度の登録抹消があるなど、34試合の出場で打率.154、3本塁打7打点に終わった。

 2年連続のリーグ優勝から一転、3位に終わることになった巨人。低迷の要因は様々あれど、これらの補強が当たらなかったのもまた大きな原因と言えるだろう。

【成績表】厳しい数字が並ぶ… 今季の巨人新戦力たちの成績一覧表

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY