鷹・松田宣浩、退団の選択肢も「ゼロではなかった」 減額制限超え3億円ダウン

契約更改に臨んだソフトバンク・松田宣浩【写真:代表撮影】
契約更改に臨んだソフトバンク・松田宣浩【写真:代表撮影】

減額制限の40%を超える66.7%のダウンに

 ソフトバンクの松田宣浩内野手が21日、PayPayドーム内で契約更改交渉を行い、今季の4億5000万円から野球協約が定める減額制限の40%を超える3億円減の年俸1億5000万円で来季の契約にサインした。交渉後に報道陣に対応した松田は「ゼロではなかった」と、自由契約を選択して退団することも考えにあったことを明らかにした。(金額は推定)

 球団からの提示は厳しいものだった。今季は115試合に出場して打率.234、14本塁打47打点に終わり、シーズン後半はスタメンから外れることも多かった。2019年オフに結んだ2年契約は今季が最終年。大幅ダウンに驚きは隠せなかった。「正直な話、相当な時間がかかりましたし」と悩み抜いた末に、条件を受け入れることを決めた。

 野球協約で定められた減額制限は、年俸1億円以上の選手であれば、40%と定められている。選手がこれに同意しなかった場合、自由契約となって他球団への移籍を目指すこともできる。松田も「そういうルールがあるというのも聞きましたので、そこもゼロではなかった」と、退団も可能性としてあった胸の内を明かした。

 39歳となる来季、今季から66.7%のダウンを受け入れた背景には、目の前に迫る1000打点や2000安打という節目の記録があった。「選手である以上、手に届くものがある、まだ出来ると思って契約しました」と語り、本職の三塁手だけでなく、一塁手などポジションにこだわらない考えも。「試合に出ないとクリアできない。試合に出ることが大事」。39歳のベテランは、なりふり構わずにポジションを掴みに行く覚悟だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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