DeNA移籍の大田泰示が独占激白 自由契約通達の舞台裏、28日間の動揺と得た財産
三浦監督の言葉に胸熱「一緒に野球がしたい。最下位から優勝したい」
「心の救い」になったのは球友たちだ。人物や内容は明かさなかったが、巨人、日本ハムのプロ13年間で作った仲間の言葉に耳を傾けた。
「たくさんの方が連絡をしてくれたり、先輩には相談もしました。僕は人に恵まれているなと。本当に1人だけでは抱えきれない問題ではあったと思ったので。所属先が決まった今は本当に感謝しています」
DeNAからの連絡は8日の12球団合同トライアウト直後。「知らない電話番号」からの吉報は「また野球ができる」とモヤモヤを吹き飛ばしてくれた。三浦大輔監督の言葉にも強く胸を打たれた。
「『一緒に野球がしたい。最下位から巻き返して優勝したいんだ』と熱い思いを聞いて。僕もファイターズでBクラスを3度経験して、そこから優勝を目指す。そこにやりがいをすごく感じました。少しでも力になって、勝ちにつながる活躍を1つでもしたい」
新天地の外野手陣は佐野恵太、桑原将志、タイラー・オースティンといったレギュラーがいる。「とにかくアピールというか、また大田泰示というのを見てもらわないといけない」。激しい定位置争いに臨むつもりだ。年俸は今季の1億3000万円から5000万円(金額は推定)と大幅ダウンとなったものの、今は何よりプレーできることに喜びを感じている。
「年俸は頑張り次第でまた上げることもできる。過去に逆境を乗り越えてきた選手はたくさんいる。プロ野球は3、5年でクビになったり……。そういう世界じゃないですか? 所属先があるのは野球選手としては、やっぱり嬉しいことだし、幸せなことだと思います」
ノンテンダーからの“空白の28日間”で芽生えたハングリー精神は、大田泰示の新たな武器となる。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)