MLBで日本人初のフルタイムコーチに 植松泰良氏がブルペン捕手から築き上げた信頼
キャプラー監督「彼はひたむきに仕事をしてきた」
そして、当時の監督の縁でジャイアンツ傘下3Aフレズノにブルペン捕手のインターンとして2006年に入団。2007年にサンフランシスコで行われたオールスターにブルペン捕手として駆り出され、イチロー氏とも対面した。「信じられない思いでした」と振り返っている。
そして2008年、藪恵壹投手がジャイアンツと契約した際、植松氏は当時の監督であるブルース・ボウチー氏に通訳ができることを直訴。ジャイアンツに昇格を遂げた。
ボウチー氏は「これまで関わってきたスタッフの中で、彼ほど勤勉な人物はいなかった。彼ほど精力的に働く人を見たことがない」と語っている。トレーナーのデイブ・グローシュナー氏も「タイラは(選手たちの)ストレッチを担当していた。治療も行っていた。しかも投手たちに大人気で、みんなが彼に投げたがっていた。彼はチームの一員としてなんでも喜んで引き受けた。その姿勢は、今でも変わっていません」と敬意を表している。
植松氏をコーチに引き上げたキャプラー監督も「タイラは他のスタッフをサポートするためにひたむきに仕事をしてきた。彼の仕事の向き合い方は本当に素晴らしく、彼をスタッフにしないことは考えられませんでした」と絶賛する。勤勉な姿勢でチームの誰からも絶大な信頼を得ている植松氏。コーチとしてどんな手腕を発揮してくれるか、楽しみだ。
(Full-Count編集部)