ダルビッシュとのトレードは「成功に終わる」 カブスに移った19歳有望株の野望

ダルビッシュ有とのトレードでカブスに移籍したオーウェン・ケーシーが当時の心境などを語った【写真:Getty Images】
ダルビッシュ有とのトレードでカブスに移籍したオーウェン・ケーシーが当時の心境などを語った【写真:Getty Images】

オーウェン・ケーシーはマイナーで計54試合、OPS.923をマークした

 ダルビッシュ有投手は2020年12月に2対5の交換トレードでカブスからパドレスに移籍した。同年の最多勝右腕が流出し、カブスに加入した5選手の内、4人が若手有望株だったことからカブスファンの反発は大きかったようだ。その1人である19歳のオーウェン・ケーシー外野手が、米メディア「NBCスポーツ・シカゴ」で当時の心境や成功への強い自信を表している。

 60試合制で実施された2020年シーズンでカブスのダルビッシュは8勝3敗、防御率2.01をマークしてメジャー初の最多勝を獲得した。ところがそのオフ、ビクター・カラティニ捕手とともにパドレスへの移籍が決定。一方、パドレスからカブスに渡ったのは同年に7勝を挙げたザック・デイビーズ投手以外の4人はケーシーら若手有望株だったため、SNSにはカブスファンからの反発の声がすぐにあがった。

 ケーシーは「彼ら(カブスファン)は(トレードを)全く気に入ってなかったね。間違いなく僕らに対する反発が数多くあった」と振り返る。ケーシーの母ミシェルさんも「彼ら(SNS上のカブスファン)は『この若造はいったい何者なんだ?』という感じでした」と語っている。

 2021年シーズン、ケーシーはルーキーリーグと1Aで計54試合に出場。打率.302、7本塁打、OPS.923の成績を残した。MLB公式サイトののプロスペクトランキングですぐに球団トップ10に入り、野球専門の米データサイト「ファングラフス」がシーズン後に発表したトッププロスペクトランキングでは球団3位だった。米誌「ベースボール・アメリカ」はケーシーをカブス傘下で「最高のパワーとパワフルな肩を持った外野手」と評価している。

 ケーシー自身も「数年後にはチャンスを掴み、中心選手になりたい。僕たちが22、23歳になるまで待ってほしい。全てが計画通りにいけば、その頃には僕たちはメジャーに上がって影響力ある選手になっているはず。それからこのトレードが成功だったか失敗だったかを評価してほしい。僕はこのトレードが見事に成功に終わると思っているから」と自信をのぞかせる。ファンから厳しい目を向けられながらも、メジャーでの成功に向け着実に歩を進めたケーシー。今シーズンはどんな活躍を見せるか注目される。

【実際の動画】ケーシーの実際の打撃 左打席から高い放物線の打球を放っている

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