阪神には山本由伸を超える投手が… 今季の“大ブレーク期待”の若手選手は?

ヤクルト・奥川恭伸、阪神・高橋遥人、ロッテ・佐々木朗希(左から)【写真:荒川祐史】
ヤクルト・奥川恭伸、阪神・高橋遥人、ロッテ・佐々木朗希(左から)【写真:荒川祐史】

阪神の高橋は投手指標ではオリックス山本に優っている

 プロ野球のキャンプインまであと3週間を切った。選手たちは現在、自主トレの真っ只中。己の課題に向き合い、来たるキャンプまでに少しでもレベルアップを図ろうと、自らの肉体をいじめているところだ。

 まもなくやってくる2022年シーズンで“大ブレーク”の可能性がありそうな若手は誰か? 昨年残した成績やデータから、その可能性が高そうな“ブレーク候補”をピックアップしてみよう。データはセイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを用いた。

 阪神には今季、タイトル獲得やエース級の働きが期待できそうな投手がいる。それが5年目の左腕・高橋遥人投手だ。すでに1軍で44試合に登板し、14勝をマークしているものの、最高は2020年の5勝。昨季は故障のため、初先発は9月9日のヤクルト戦。そこから7試合に投げて4勝2敗、防御率1.65の好成績を残した。

 投手の能力を測る指標に「K-BB%」というものがある。三振を多く奪い、四球が少ないことは優れた投手の条件の1つ。高橋はこの「K-BB%」で昨季、27.6%という数値を叩き出している。いまや球界最高の投手となったオリックスの山本由伸投手でさえ22.6%で、これを遥かに上回る。守備から独立した失点率を示す「tRA」も山本の1.73を上回る1.18。シーズンを通して活躍できれば、タイトルを取れるだけのポテンシャルを秘める。

 また、先発ではロッテの佐々木朗希投手、ヤクルトの奥川恭伸投手も、今季はさらに活躍する可能性が高い。共に登板間隔を空けての先発だったため、試合数、勝利数などは増えなかったが、佐々木朗の「K-BB%」は20.2%で20イニング超を投げた投手で14位。奥川も19.6%で16位とどちらも高水準にある。先発投手では高橋、山本に次ぐ数値で、2人も来季はエース級の働きに期待したい。

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