リーグ最多142三振を「減らさないと」 鷹・甲斐拓也が嶋基宏から授かる右打ちの極意
右打ちの効果は「ボールをしっかり呼び込めるし、ボール球を振らなくなる」
中でも目を引いたのが、投げられたスローボールを打ち返す練習だ。これも嶋のアドバイスで取り入れたという練習法で甲斐は「しっかりとタイミングを合わせて、内からバットを出す練習になる。嶋さんも大事だと言っていた」。甲斐だけでなく、この自主トレに参加しているメンバー全員が、熱心にバットを振り込んだ。
「それだけボールをしっかり呼び込めるし、ボール球を振らなくなる。シーズンの後半が結構そういう状態だった。ボール球を振らずに空振りが少なくなる。三振を減らさないといけないですし、四球も増やしたい。そこが1つテーマなのかな、と。三振を減らして出塁率を上げる、と。そういう方向でやることでボールを長く呼び込める。自分の中でファウルを打つこと、逃げることもできる。僕はキャッチャーなので、バッテリーが考えるところもあると思うので、そういうバッターになりたい。キャッチャー目線で考えても、それはイヤだと思うので」
甲斐の打力がアップすれば、打線の厚みは増し、V奪還へと近づくことは明らか。藤本博史監督は「2番・甲斐」の構想も持っており、かかる期待は大きい。「今までの自分を超えること。そこが1番のテーマ」と語る甲斐の打棒が花開くシーズンとなるか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)