小学校の先生が夢のメジャーへ ドジャースと契約した“超無名”155キロ右腕の正体

地元・石川で小学校の非常勤講師を務める“もう一つの姿”も

 現在、リハビリ中の身だ。巨人3軍戦で右肘を痛め、トミー・ジョン手術を受けた。リハビリに1年以上かかる手術にも「もう少しやってみようかな」と迷いはなかった。色川冬馬GMのMLBの球団への売り込みも功を奏し、ドジャースとの契約が決まった。

 実は、もう一つの職業がある。手術後には、月給0円の練習生契約となった。生活の足しにするため現在は石川・野々市市内の小学校で非常勤講師を勤め、図工や書道を教える。週末は大阪の病院に通いリハビリを続けるという生活だ。今後は3月に渡米の予定で、投げられるようになるまでは、まずアリゾナ州のトレーニング施設でリハビリに専念する。

 実戦復帰後はルーキーリーグに合流予定。新たな環境には言葉など困難も伴うが、本人は「楽しみのほうが大きい」と前向きだ。憧れはヤンキースのアロルディス・チャップマン投手。「将来は世界一の野球選手になりたいです。まずはメジャーに上がれるように。その前に怪我を治して、160キロを投げたい」。異色の右腕は、焦らず、自分のペースで高みを目指していく。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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