清宮、安田、藤原ら8割がプロへ、大学経由の5人が新入団…2017年U-18代表の現在

2017年のU-18W杯で侍ジャパンU-18代表に選出された安田尚憲、清宮幸太郎、中村奨成(左から)【写真:Getty Images】
2017年のU-18W杯で侍ジャパンU-18代表に選出された安田尚憲、清宮幸太郎、中村奨成(左から)【写真:Getty Images】

プロでの実績トップの村上宗隆は高校代表入りならず

 2017年夏の甲子園は、花咲徳栄(埼玉)の初優勝で幕を閉じた。この年の3年生で最も注目されていたのは清宮幸太郎内野手(早実、現日本ハム)だったが西東京大会で敗れ、甲子園の土を踏むことは出来なかった。ただその後、カナダで開催された「第28回WBSC U-18ワールドカップ」を戦う日本代表入り。ここに集っていたのは、現在プロ野球の世界でブレークを期待される有望株ばかりだ。20選手のその後をまとめてみた。

 日本は大会スーパーラウンドでカナダと韓国に連敗したのが響き、3位に終わった。高卒でプロの世界に飛び込んだのは11人、そして大学を経て、昨秋のドラフトで指名されたのが5人。実に8割がプロ入りしている。

 甲子園を最も沸かせたのは中村奨成(広陵)だった。1大会最多となる6本塁打、17打点、43塁打、二塁打6本を記録。代表では打力を買われ指名打者での起用もあった。ドラフト1位で広島入りし、昨季は39試合で打率.283、2本塁打と1軍への足がかりを掴んだ。

 世代を代表するスラッガーとして注目されたのが、清宮幸太郎(早実)と安田尚憲(履正社)だ。日本代表は全9試合を3番・安田、4番・清宮の並びで戦った。清宮は日本ハム、安田はロッテにドラフト1位で入団。それぞれ1年目から1軍出場を果たした。ただ昨季は清宮が2軍の本塁打王を獲ったものの1軍出場なし、安田も115試合に出場したものの打率.242。大学から同級生が入団してくる今季こそ、真価発揮が求められる。

 2年生の活躍も目立った。大会で遊撃を守った小園海斗(報徳学園)は、2018年のドラフト1位で広島入り。昨季は113試合で打率.298と定位置獲得へ大きく前進した。さらに藤原恭大(大阪桐蔭)も2018年のドラフト1位でロッテ入りし、昨季は7、8月の月間MVPを獲得。自己最多の78試合に出場した。

 投手では、昨季ソフトバンクで19試合に登板した田浦文丸(秀岳館)、同じくDeNAで30試合登板の櫻井周斗(日大三)が目立つ程度で、実績を積むのはこれから。昨秋のドラフトを経て、大学に進んだ三浦銀二(福岡大大濠)と徳山壮磨(大阪桐蔭)がDeNA、山下輝(木更津総合)がヤクルトに入団しており、今季のプレーが注目される。

 そして、この世代の出世頭はこの時、日本代表に名前がなかった。昨季セ・リーグMVPの村上宗隆(ヤクルト)だ。熊本県大会の決勝で、代表入りする川端と田浦がリレーした秀岳館に敗れ、甲子園にも出られなかった。そんなリベンジ劇もあるから、選手のその後は面白い。

【進路一覧】2017年に日本で開催された「U-18W杯」代表メンバー20人とその後の進路

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