阪神・藤浪や中日の高卒ドラ1右腕が上位 ロマンあふれる2軍戦の速球王ランキング

中日・高橋宏斗(左)と阪神・藤浪晋太郎【写真:小西亮、荒川祐史】
中日・高橋宏斗(左)と阪神・藤浪晋太郎【写真:小西亮、荒川祐史】

ソフトバンク・杉山の平均151.5キロが日本人トップ

 ひと昔前には考えられなかった、時速160キロのスピードボールを投げる投手が出現して久しい。速い球を投げられることは大きな才能だ。ここではセイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータをもとに、2軍の速球王ランキングを作成。近未来のブレークが期待される選手を探ってみたい。使用したデータは昨季の2軍戦における直球の平均球速。30イニング以上の投球を条件とした。

 上位には外国人投手の名前が並ぶ。平均152キロで堂々トップとなったのはヤクルトのアルバート・スアレス投手。今オフに退団し、今季は韓国のサムスンでプレーする。

 その中で2位に入ったのはソフトバンクの杉山一樹投手で、151.5キロ。1軍でも15試合に投げ2勝2敗、イニングを超える29個の三振を奪っている。今季は1軍でプレーし続けることができるだろうか。

 そして、4位に名前が挙がったのが阪神の藤浪晋太郎投手で、150.2キロ。2軍では8試合に投げ防御率2.97の好成績を残している。ただ1軍では、制球難から近年低迷を続けている。ルーキーだった2013年から、3年連続で2桁勝利を記録した姿を取り戻すことは出来るだろうか。

 新人投手の健闘も光る。中京大中京高から中日にドラフト1位で入団した高橋宏斗投手は13位の148.1キロ。ただ成績は14試合で0勝5敗、防御率7.01と初勝利を挙げられずに終わった。上武大から阪神にドラフト3位で入団した佐藤蓮投手は16位の147.6キロ。外国人投手に混じって上位の数字を残している。佐藤蓮は16試合で防御率5.71。34回2/3で27個の四球を与えており、制球が課題か。

 このランキングの中から、今オフ5人が退団していることにプロの厳しさもにじむ。外国人投手以外にも、ソフトバンクの速球左腕・川原弘之投手、ロッテの石崎剛投手が戦力外となった。球速を生かす“コツ”を身に着けられるか否かで、プロ野球人生は大きく変わる。

【表】今季ブレークする選手は現れるか…2軍の平均球速上位20選手

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