開幕1軍は想定せずも… DeNA三浦監督がドラ1小園のキャンプ1軍を訴えた理由とは?

高校生投手のドラフト1位は10年ぶり

 小園に継承させたいのは、背番号だけではない。これまでDeNAのドラフト1位は大学生の即戦力タイプの投手が多く、その中から山崎康晃投手(2014年1位=亜大)、今永昇太投手(2015年1位=駒大)、浜口遥大投手(2016年1位=神奈川大)、東克樹投手(2017年1位=立命大)らはチームの主力となっている。

 一方、高校生投手のドラフト1位は2011年の北方悠誠投手、以来10年ぶり。高校生でベイスターズに指名され、入団後に2桁勝利を挙げた投手は現時点では山口俊投手(2005年高校生ドラフト1位=現巨人)が最後だ。

 そんな中、小園は高校ナンバーワン投手の呼び声が高く、阪神との1位指名重複を経て獲得した逸材。そして他ならぬ三浦監督自身、1991年ドラフト6位で、奈良・高田商高からDeNAの前身の横浜大洋に入団。1年目に早くも1軍デビュー(10月に1試合、2イニングを投げ無失点、勝ち負けなし)を果たし、エースへの階段を上り始めた。「当時は奈良から出てきて、横浜がどこにあるのかも知らず不安だった。1軍の投手のレベルを見て自信を失いかけたこともあったが、『ハマスタのマウンドで投げるぞ』という初心が、自分のプロ生活の支えになった」と回想。時代は違っても、高卒ルーキーの心境は胸に刻まれている。

 チームに久しぶりに現れた“高卒の星”に、英才教育を施す三浦監督。1年目から数字を残せるに越したことはないが、輝かしい未来へ向け、まずはしっかりした足掛かりを築いてほしいところだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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