MLBキャンプは「遅れる可能性が高い」 米メディアが指摘した労使交渉の問題点は?

米メディアがスプリングトレーニングの開始が遅れる可能性が高いと指摘した【写真:AP】
米メディアがスプリングトレーニングの開始が遅れる可能性が高いと指摘した【写真:AP】

米ジ・アスレチックは大リーグ機構と選手会の両者が求める財政面の隔たりを指摘

 米スポーツメディア「ジ・アスレチック」は2月中旬に始まるスプリングトレーニングについて「開始が遅れる可能性が高い」と報じた。労使交渉の長期化を受け、大リーグ機構と選手会の間にある問題点を指摘した。

 同メディアが「MLBと選手会の間にはまだ距離がある」と指摘したのは両者の財政面に関する考え方の隔たりだ。最低年俸は選手会側が現在の57万500ドル(約6500万円)から77万5000ドル(約8900万円)を提示したのに対し、機構側は1年目の選手に61万5000ドル(約7075万円)、2年目に65万ドル(約7480万円)、3年目に70万ドル(約8050万円)の“段階モデル”を提案している。その他にも贅沢税(年俸総額が超過したチームへのペナルティ)、サービスタイム(ロースター在籍期間)の操作など問題点は多くある。

 同メディアは「リーグと選手会の代表は野球の財政面において大きく異なる見解を抱き続けている。予定されているスプリングトレーニングの開始が危機に瀕しているのは明白だ」と言及。「問題の本質はここにある」として、両サイドの交渉の受け止め方の違いも指摘した。「選手にとって1番新しい(2017~2021年)労使交渉での取り決めより優れた内容を今回提示しているとMLBが強く主張している。一方、選手会は今回の内容は悪化していると、こちらも強く主張している」。

 なかなか進展を見せない労使交渉。米スポーツ局ESPNのジェフ・パッサン記者は1日(日本時間2日)に大リーグ機構と選手会が労使交渉する予定と伝えたが、まだまだ決着の時は遠そうだ。

(Full-Count編集部)

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