試合中に脳出血で半身麻痺も…約半年後に練習再開 24歳元有望株が歩む復帰の道

リハビリ中にフィリーズ監督と対面「君を待っているよ」

 命を繋ぐことができた背景には幸運もあった。ブリトーが倒れたニューヨーク州ロチェスターのフロンティア・フィールドは、米国で最も評価が高い脳神経外科の病院から約3マイルの距離にあった。ブリトーの婚約者であるアニェリス・ペティットさんは「ベネズエラではなく、ここで起きたことに感謝しています。そうでなければ正直言って、彼は今ここにいないと思います」と語っている。

 フィリーズも復帰を後押しする。ブリトーが昏睡状態だった時にマイナー契約を結び直した。入院中は婚約者やベネズエラに住む母親らが一緒にいられるように様々な手配をし、リハビリ施設にいる時にはジョー・ジラルディ監督が訪問。「君を待っているよ」と直接伝えた。

 とはいえ、競技復帰には様々なハードルが立ちはだかる。治療した神経科医によると、最も大きなダメージを受けた右前頭葉は高レベルの機能を司る。打席で球種を瞬時に見極めたり、守備でどこに投げるべきか判断したりといった「瞬時の判断を下すことが難しくなるだろう」と同医師は指摘する。練習を再開させた当初は左足で2秒間バランスを取ることもできなかったそうで、俊敏性も取り戻せていない。

 記事は、ブリトーが数年前にサイン入りカードに録音した、自身の大事な言葉を紹介した。「『根気強さ』が私の座右の銘。困難な時も私は決して諦めない」。ブリトーが今後どんな復活ロードを歩んでいくか、注目される。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY