ヤクルト29年ぶり連覇の“条件”は? OBが断言…村上、山田以外の「キーマン4人」

ヤクルトOBの野球評論家・飯田哲也氏【写真:荒川祐史】
ヤクルトOBの野球評論家・飯田哲也氏【写真:荒川祐史】

救援陣は昨季、清水、マクガフ、今野らが奮闘した

 もう1つの鍵となるのが、昨年「1番・中堅」でレギュラーに定着しブレークした塩見泰隆外野手と、投手陣をリードしながらチームトップの打率.279をマークした中村悠平捕手の打撃だという。

「塩見は昨年よく頑張ったがまだ粗いところがあり、昨年並みの成績を残せる確証はない。中村も捕手として成長したが、打撃の方は“水物”。未知数な部分があるからこそ、2人の打撃に期待したい」と飯田氏。侍ジャパンでも主力の山田哲人内野手、村上は計算が立つだけに、塩見と中村が引き続き昨年のような打棒をふるえば、連覇はグッと近づくというわけだ。

 今年は“延長12回の壁”も大きく立ち塞がる。昨年は9回打ち切りのルールの中、セットアッパーの清水昇投手がリーグ最多の72試合、守護神のスコット・マクガフ投手が同2位タイの66試合、中継ぎの今野龍太投手が同4位の64試合に登板。リリーフ陣の奮闘が優勝の要因の1つとなったが、負担は大きかった。最大で延長12回まで行われる今季は、さらなる登板過多の心配がある。

「元守護神で昨季終盤に復活の兆しを見せた石山(泰稚投手)、田口(麗斗投手)の充実、(2020年の)ドラフト1位ながら昨年1軍登板なしに終わった木澤(尚文)らの成長に期待したいところ」と飯田氏は救援陣の強化を期待する。

 2年連続最下位からの優勝という劇的な偉業を成し遂げた燕軍団だが、ディフェンディングチャンピオンとしてマークされる今季は、昨年にはなかった重圧ものしかかる。キーマンたちが今年も輝きを見せ「絶対大丈夫」な結末を迎えられるだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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