大谷翔平、野球ゲームでの二刀流再現に「数年かかった」 担当者が明かす“苦労話”

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

「コードを山ほど書き換えなければならなかった」

 MLBの大人気ゲーム「MLB The SHOW」2022年版で“カバーアスリート”を務めるエンゼルスの大谷翔平投手。豪華版である「MVPエディション」「デジタルデラックスエディション」では、アニメになって登場している。商品開発コミュニケーション・ブランド戦略担当者のラモーン・ラッセル氏が、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のインタビューで、アニメ版カバーの開発の裏話や、二刀流の能力をゲームに搭載するまでの“苦労話”を語っている。

 ラッセル氏は、「FOXスポーツ」でアナリストを務め、大谷の大ファンとして知られるベン・バーランダー氏のポッドキャスト番組に出演。大谷をゲームのカバーに起用するまでの経緯を語った。「考える必要もないことだった。オールスターブレークの少し前から『ショーヘイをカバーに使おう』という声が高まり、オールスター時点でほぼ確定していた。カバーを飾るのは彼以外に考えられなかった」と振り返っている。

 カバー起用が決定すると、次はMVPコレクター版のカバーも「大谷を」という案が浮上し、アニメバージョンとなった。「アニメや漫画の要素を、敬意を払いつつ取り入れる方法はないか、みんなで考えた。軽々しく取り入れたものではなかった」と明かした。構想が固まると、アーティスト選びに着手。大谷の大ファンである岡崎能士氏が候補にあがった。オファーを受けた岡崎氏は「スケジュールをすべて空ける」と快諾したそうだ。

 カバーイラスト制作で重視されたのは二刀流・大谷の「二面性をどう伝えるか」。完成までに4~5か月間を要したといい「タカシ(岡崎氏)は見事な仕事をしてくれた。オオタニが漫画やアニメの、別世界のスーパーヒーローであるかのように描いてくれた。オオタニは現実世界で超人的なことをやってのけているのだから、ただの人間に見えるようなカバーにするわけにはいかなかった」と語る。

 さらにラッセル氏はゲームに二刀流・大谷を採用するまでの“苦労話”を披露した。前作までゲームの中の大谷は投手か打者か、どちらかだけだった。「その過程こそが、彼の凄さを物語っている。ゲームでオオタニを機能させるためにコードをすべて書き換えなければならなかったんだ。数年かかった。『二刀流とはなんだ』から始まった。ゲームでは打つか投げるか、その2つはしっかり区別されている。オオタニをゲームで使えるようにするためにコードを山ほど書き換えなければならなかった。今年ようやく『MLB The Show』でもエンゼルスと同じ方法でオオタニを使えるようにできるようになった」と明かしている。

(Full-Count編集部)

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