マイナーリーガーは春季キャンプ中無給であるべき? MLB側主張「利益得るのは選手」

MLB機構の弁護人がマイナーリーガーの春季キャンプ中の待遇に言及【写真:AP】
MLB機構の弁護人がマイナーリーガーの春季キャンプ中の待遇に言及【写真:AP】

MLB側弁護士「週に25万円の価値を受け取っている」

 MLB機構の弁護人が11日(日本時間12日)、連邦裁判所にて、マイナーリーガーはスプリングトレーニング中に無給であるべきだと主張した。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」によると、トレーニー(訓練を受ける人)とみなされるためだという。

 MLB側のこの発言は、アーロン・セネら複数のマイナーリーガーが給料に関して8年前に起こした集団訴訟を却下させるための1つとして出たもの。MLB側の弁護士、エリーゼ・ブルーム氏は裁判所で「提供されるトレーニングからより多くの利益を得るのは、球団ではなく選手たちです。球団は実のところトレーニングを提供するためにコストを負っています。トレーニング期間中は、選手は従業員ではありません。公正労働基準法やいかなる州の最低賃金法の対象にもなりません」と主張した。

 これに対し、元マイナーリーガーのギャレット・ブロシェイス氏が選手の代表として「私たちが“トレーニング”と呼ぶ時期に、突然従業員の扱いではなくなります。1年を通して勤務を実行することを要求している同じ雇用契約の下で活動しているにもかかわらずです」と反論した。

 ブルーム弁護士は、ユースやアマチュア選手が野球トレーニングのために払っている額を基にすれば、スプリングトレーニングの選手はチームから週あたり2200ドル(約25万円)の価値を受け取っていると述べている。これは経済コンサルタントが、マイナーリーガーも参加できるスプリングトレーニングと同じタイプのトレーニングを提供するベースボールキャンプや指導スクールに参加した場合にかかる費用を基に算出した。

 記事のコメント欄には「ワオ。なんて不誠実でうんざりするような主張なんだ」「これは非道だ」「これ以上悪くなりようがないと思った途端、MLBはこんなことをしてくるんだ」といった批判のコメントが相次いだ。

(Full-Count編集部)

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