阪神・西勇輝が誓う“恩師”への恩返し 今季で退任する矢野監督への感謝の思い

阪神・西勇輝【写真:荒川祐史】
阪神・西勇輝【写真:荒川祐史】

矢野監督の“熱意”で阪神入り「感謝してる部分はめちゃめちゃあります」

 4年契約最終年で最高の結果を残し、“恩師”に恩返しする。阪神の西勇輝投手が16日、矢野燿大監督のラストシーズンに向けて「とにかく結果を出す。そうじゃないと監督に貢献できない」と決意を口にした。

 昨年は春季キャンプで喘息の症状が出るなど、調整が遅れ、24試合の登板で6勝9敗、防御率3.76と移籍後ワーストの成績に終わった。2019、2020年と開幕投手を任され、指揮官から“エース”として認められていた右腕は、このまま黙って終わることはできない。

 今キャンプは初日からブルペンに一番乗りし、100球を超える投げ込みを行うなど、ここまで順調に調整を続けている。「咳がないというのはだいぶ楽なので。調子はいい、めちゃめちゃ。だから(今クールは強度を)落としているというのもある。この1か月でいい状態をキープし続けること。そういうのを続けられたらいい」と、昨季との明らかな違いを口にする。

 今年に賭ける思いは人一倍強い。2018年オフにオリックスからFA権を行使して、阪神に移籍した。他球団からの誘いもあった中、矢野監督の“熱意”を感じての決断だった。移籍後も投手陣の柱として起用してくれた指揮官を、最後のシーズンで男にすることが、この上ない恩返しになる。

「やっぱり、こうやって引っ張ってきてもらって、お世話になった。感謝してる部分はめちゃめちゃあります。自分の結果を出し続けるだけ。とにかく結果を出す。そうじゃないと監督に貢献できないので」

 西勇が移籍した矢野政権の3年間は3年連続Aクラス(3位、2位、2位)ながら、あと一歩のところでリーグ優勝を逃すシーズンもあった。自身もプロ14年目を迎えるが、V経験がないだけに「このピースとしていられる時に手助けしたいというか、ともに戦っていい結果になればいいかなと思います」。17年ぶりのリーグ優勝に向け、背番号「16」の完全復活は必要不可欠だ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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