どうなる巨人の正捕手争い 實松バッテリーコーチが求める“勝てる捕手”の条件
小林誠司には復活が期待される「年齢を重ねれば結果を求められる」
小林にとっては復活のかかったシーズンとなる。昨季の先発マスクは27試合。途中出場を含めて64試合と、2019年から出場試合数は100を割り込んでいるが、1軍での経験は十分だ。今春キャンプは新型コロナウイルス感染のため出遅れたものの、32歳捕手に求められるのは「結果」と實松コーチは説く。
「やはり捕手は勝たないと評価されないポジション。勝てる捕手なら使ってもらえると思う。勝つにはやることがいっぱいある。守備はもちろん、リードや配球、打撃もそう。結果を出す準備をしっかりしていけば……。年齢を重ねれば重ねるほど、結果を求められると思う」
育成出身の2年目・喜多はキャンプ1軍スタート。高卒3年目・山瀬は那覇キャンプで1軍メンバー入りした。實松コーチは「チャンスはゼロではない。いいものを持ってプロに入って経験を積んでいる。1試合でも多く1軍の試合に出られるように準備を」と期待を口にする。ポスト阿部の育成は容易ではないが、バッテリーコーチとして献身的にサポートしていくつもりだ。
「阿部さんのような捕手を育てるのは至難の業かもしれない。そこは1つの目標として、みんなで競争してほしい。捕手は1年でレギュラーというのはいかないポジション。日々の成長、積み重ねがレギュラーに繋がる。コーチとしてできるだけのフォローをしたい」
常勝の宿命を背負う巨人。「優勝チームに名捕手あり」を体現する捕手の台頭が待たれる。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)