コーチから裏方、スカウト… NPB球団で第2の人生をスタートさせた元パ選手たち

西武榎田は球団スタッフ、ロッテ小窪は古巣の広島コーチに就任した

○西武

榎田大樹(ファーム・育成グループ バイオメカニクス(1軍グループ兼務)兼企画室アライアンス戦略)

 2010年、東京ガスからドラフト1位で阪神に入団。2011年は新人ながらセットアッパーを任され、オールスターゲームにも出場した。左肘を痛めてからは結果を残せないシーズンが続き、2018年の開幕直前にトレードで西武へと移籍した。

 移籍後は先発ローテーションの一角として11勝を挙げリーグ優勝に貢献するも、翌年以降は苦戦。2021年は二軍戦で左手に打球が直撃、骨折するという不運にも見舞われ、1軍登板はかなわなかった。引退後は球団スタッフとして、動作解析などを通じて投手のパフォーマンス向上へ貢献する。

1軍通算成績:237試合29勝25敗60H3S、523回 414奪三振 防御率4.16

駒月仁人(ファーム・育成グループ ブルペン捕手兼スコアラー)

 市立塔南高から、2011年ドラフト3位で西武に入団。ルーキーイヤーの2012年から2軍で29試合に出場し、着実に出場機会を増やすと、2016年には2桁本塁打をマークした。2019年にはようやく1軍出場を勝ち取り、プロ初安打も放っている。

 2020年以降、再度1軍昇格を目指したものの、声がかからないまま2021年オフに戦力外通告を受けた。10年間で得た経験を糧に、ブルペン捕手兼スコアラーとして新たな人生を歩む。

1軍通算成績:7試合1安打0本塁打0打点、打率.143

○ロッテ

南昌輝(プロスカウト兼育成担当)

 県和歌山商から立正大を経て、2010年ドラフト2位でプロ入り。2016年にはチーム2位の57試合に登板するなどリリーフとして活躍していたが、2018年に黄色靱帯骨化症への罹患が判明する。

 手術を経て翌年には1軍へ復帰したものの、以前のような投球は戻らなかった。そして2021年10月29日、現役引退を表明。最終登板は高濱祐仁内野手を全球直球勝負の末に空振り三振に抑え、11年間を戦い抜いたマウンドに別れを告げた。プロスカウト兼育成担当として、今後もチームに貢献し続ける。

1軍通算成績:190試合11勝8敗37H、203.1回 183奪三振 防御率3.59

小窪哲也(広島1軍内野守備走塁コーチ)

 2007年大学生・社会人ドラフト3巡目で広島に入団。2016年から2年間は選手会長も務め、チームリーダーとしてリーグ連覇に貢献した。2020年オフに自由契約となると、2021年6月に九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズへ入団。同年8月、ロッテと契約してNPB復帰を果たす。

 移籍後初出場となった9月9日のオリックス戦では本塁打も放ったが、その後は6試合に出場しながら安打が生まれず。同年限りでの現役引退を決断した。引退後は1軍内野守備走塁コーチとして広島に復帰している。

1軍通算成績:712試合386安打19本塁打155打点、打率.257

松田進(プロスカウト兼育成担当)

 国学院久我山高時代は同校OBである「井口資仁2世」との呼び声も高く、2年春には甲子園にも出場。卒業後は中大、Hondaを経て、2018年のドラフト7位でロッテに入団した。1年目は3試合に出場し、プロ初スタメンの試合では初安打・初打点も記録している。

 2020年秋に再び1軍昇格を果たしたが、試合に出場することはなかった。3年目の2021年も1軍試合出場はなく、戦力外通告を受けて現役引退を決断。南昌輝氏と共に、プロスカウト兼育成担当への就任が発表された。

1軍通算成績:3試合1安打0本塁打1打点、打率.200

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