通常開幕の死守へ“デッドライン”1日延期　日付跨ぐ交渉も合意至らず、2日も続行へ

ポストシーズン出場チーム増は12チームまでは合意か

　ロックアウトが続くメジャーリーグで、機構と選手会は2月28日（日本時間3月1日）、米フロリダ州ジュピターで8日連続の新労使協定締結に向けた交渉を行ったが、合意には至らなかった。ただこの日と定められていた、予定通り3月31日（同4月1日）に開幕するための“デッドライン”は1日午後5時（同2日午後7時）にずらされ、ギリギリの交渉が続く。米各メディアが伝えている。

　日付をまたいだ交渉は実に16時間半に及んだ。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者はツイッターで「MLB機構と選手会は今夜（の交渉）は終わりと告げた。デッドラインは1日延ばされた。つまり、開幕戦は明日まで守られた」とツイート。MLB公式のマーク・フェインサンド記者も「情報源によると、MLB機構と選手会の間で今夜の協定締結はないが、十分な進展が見られた。新労使協定締結の望みを持って、火曜日（現地時間1日）も交渉が続けられる。試合をキャンセルするデッドラインは火曜日の午後5時に移された」とした。

　また米スポーツ局「ESPN」のジェフ・パッサン記者はツイッターで「最低年俸、ボーナスプール、ぜいたく税について今日、MLB機構から選手会側に寄った動きがあった」と、交渉の過程で機構側からの歩み寄りがあったと示唆している。

　米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者によると、ぜいたく税の基準額、年俸調停前のボーナスプールなどが大きな争点で、MLB機構は2つの選択肢を提案したという。1つは、ポストシーズンを14チーム制に拡張、最低年俸～70万ドル、～4000万ドルを年俸調停前のボーナスプールへ。もう1つは、ポストシーズンを12チーム制に拡張、最低年俸～67万5000ドル、～2000万ドルを年俸調停前のボーナスプールへ、というものだ。

　米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者は「どうやら12チームのポストシーズン枠が出来て、オーナー陣は前回の労使協定と同じぜいたく税のペナルティに合意したようだ」と報じた。ぜいたく税については「まだ微調整はあるかもしれないが、ぜいたく税のペナルティは前回の労使協定と同じく20％、32％、62.5％になるようだ」と説明した。

（Full-Count編集部）