鷹の中継ぎ陣には不安あり? 育成右腕・藤井皓哉の開幕1軍入りの可能性を探る

中日とのオープン戦に登板したソフトバンク・藤井皓哉【画像:パーソル パ・リーグTV】
中日とのオープン戦に登板したソフトバンク・藤井皓哉【画像:パーソル パ・リーグTV】

1回をパーフェクトに封じた中日戦後に藤本監督も絶賛「開幕1軍も考えられる」

■ソフトバンク 3ー1 中日(オープン戦・2日・PayPayドーム)

 ソフトバンクの育成右腕・藤井皓哉投手に、支配下昇格どころか開幕1軍入りの可能性まで見えてきた。2日にPayPayドームで行われた中日とのオープン戦で8回に登板。本拠地初登板で1イニングをパーフェクトに抑え、アピールに成功した。

 本拠地初登板は2点リードの8回に巡ってきた。先頭のA・マルティネスを空振り三振に仕留めると、岡林を右飛、根尾を二飛に打ち取った。ストレートの最速は150キロをマーク。武器のフォーク、スライダーも決まった。「しっかりとゾーンに投げ込んでバッターと勝負するという気持ちだった」と振り返った。

 2月24日のロッテ戦では山口に3ランを浴びて3失点していた藤井だが、その試合でも6個のアウトのうち5個を三振で奪い、インパクトを与えていた。藤本博史監督も「ずっといいのでね、支配下も近い。開幕1軍も考えられる」と絶賛。支配下登録どころか開幕1軍入りの可能性も匂わせていた。

 今季も1軍の出場選手登録人数はコロナ特例により31人となる。このうち、投手の登録数は16人から17人ほどになる見込みで、先発投手が6人を占める。ソフトバンクの開幕ローテは千賀、石川、和田、東浜が当確。さらに田中正、杉山が有力な候補に挙がり、この他にも松本や笠谷、大竹耕、大関らが枠を争っている。

 その一方で、10人前後となる中継ぎ陣は現状、手薄な印象だ。勝利の方程式を担う予定の守護神・森、モイネロ、又吉は揃って、やや調整が遅れている。順調に調整を進めているのは津森、嘉弥真、田浦、尾形くらいで、甲斐野も不安を残している。先発争いから漏れた面々が中継ぎに入る可能性はあるものの、藤井が割って入るだけの余地は十二分に残されており、一気に勝ちパターンを担うこともあり得る。

「これだけの投球をしていたら他の投手もウカウカできないですよね」と語る藤本監督。「まだ背番号が3桁なので、今日のような投球を続けて、支配下登録を勝ち取れるように頑張っていきたい」と、さらに気持ちを込める藤井が新たな“育成の星”になる予感をプンプンさせている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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