DeNA投手陣が防御率ワーストから大変身 硬くなったハマスタのマウンドも追い風に?

メジャー仕様のマウンドへの移行は日本球界全体の流れ

 DeNAの先発投手陣では、昨年まで2年連続チーム勝ち頭で、6日のオリックスとのオープン戦でも5回2安打無失点の快投を演じた大貫をはじめ、東、浜口、石田、上茶谷ら先発ローテ候補の好投が続き、京山も2軍で存在をアピール。エースの今永が左前腕の炎症で開幕に間に合わない中でもこの状態とは実に頼もしい。チームが8日現在、オープン戦5勝1敗1分で12球団トップを走る要因となっている。

 三浦監督は当初、「開幕ローテはホームゲームが終わる頃には固めたい」と話していた。“期限”としていた本拠地でのオープン戦6試合が、9日に終わろうとしているが「まだローテも何も決めていない。いろいろ考えています」と依然迷っている様子なのだ。

 折しも、横浜スタジアムのマウンドは今年、従来の柔らかい土から、粘土質の硬いものに変わった。元々日本の球場のマウンドは全体的に、軟らかく掘れやすいものから“メジャーリーグ仕様”の硬いものに移行しつつあった。かつて日本野球では、投手は軸足の膝にマウンドの土がべっとりと付くくらい、重心を低くして投げるのが良いとされ、その投げ方には軟らかいマウンドが適していた。時代とともに、メジャーのように、高い重心のまま投げ下ろす投手が増えてきた経緯がある。

 先発ローテ候補の1人でもある石田健大投手は、「野手サイドからも、キャッチャースボックスや打席の土が軟らかくてやりにくいという声があって、全体的に一緒に変更した形だと思います」と説明。「マウンドの硬さは好き嫌いが分かれると思います。僕は軟らかいよりは硬い方が好きだけど、その分、体の負担は大きくなる気もします」と慎重に話したが、適応次第で好調の投手をさらに後押しする可能性がある。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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