オリ山本由伸、専門家も難しい“粗探し” 「一番怖い」と語った一抹の不安は?

オリックス・山本由伸【画像:パーソル パ・リーグTV】
オリックス・山本由伸【画像:パーソル パ・リーグTV】

5回無失点で開幕へ順調な仕上がりも勝負球フォークに課題

■オリックス 6ー1 巨人(オープン戦・11日・京セラドーム)

 オリックスの山本由伸投手が今年も無双の道を突き進んでいる。11日に巨人とのオープン戦(京セラドーム)で先発して5回6安打無失点。好調な中田翔から2打席連続空振り三振を奪ってピンチを脱した。リーグ連覇を目指す沢村賞右腕に修正点はあるのか? 野球評論家の野口寿浩氏に解説してもらった。

 初回2死から四球と連打で満塁のピンチを招く苦しい立ち上がり。それでも中田を3球三振に仕留め、3回2死一、二塁でも中田を再び三振に切り捨てた。4回まで毎回走者を背負ったものの、5回6奪三振、6安打無失点。球数も71球だった。野口氏は「順調そのもの」と高く評価し、あえて修正点を挙げた。

「フォークの精度が気になりました。ちょっと高い分、空振りを取れずにバットに当てられていた」

 初回先頭・丸にはカウント1ボール2ストライクからフォークを2球続けたが、いずれもファウル。同2死一、二塁でもウィーラーを追い込んでからフォークを続けたものの仕留めきれなかった。

「日本シリーズの時ように完璧なところにフォークを落としていれば、ポンポンと終わっていた。そのあたりの微調整だけだと思います。あれだけの投手なら十分調整できると思います」

 昨季は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠に輝き、沢村賞とリーグMVPも受賞した。「体さえ大丈夫なら、そういうの(沢村賞)もあるような投球だった気がします。唯一の心配事は昨年11月末の日本シリーズまでやって、疲れが抜けてないで今年怪我をしてしまうこと。そこが一番怖い。昨年は東京五輪から投げまくった1年。何事もありませんようにと祈るばかりです」と野口氏。一抹の不安は故障だけだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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