辻監督が「レギュラー目前」と認める西武24歳 満塁弾よりも光る1つの四球

満塁弾を放ち祝福を受ける西武・愛斗【写真:荒川祐史】
満塁弾を放ち祝福を受ける西武・愛斗【写真:荒川祐史】

3打数3安打1四球でオープン戦打率は.318

■西武 7ー5 日本ハム(オープン戦・16日・ベルーナドーム)

 西武の愛斗外野手が、激しい外野のレギュラー争いでリードを奪った。16日、本拠地・ベルーナドームで行われた日本ハムとのオープン戦に「7番・右翼」でフル出場し、初回に満塁本塁打を放ったのをはじめ、3打数3安打1四球。同日現在、オープン戦打率.318(22打数7安打)をマークしている。「1番・中堅」で同.343を誇る鈴木将平外野手とともに、辻発彦監督に「今は(レギュラー争いで)2人が抜け出している」とまで言わせている。

 西武は1点を追う初回、山川の右前適時打で同点に追いつき、なおも2死満塁として迎えたのが愛斗だった。制球に苦しむ日本ハム先発の姫野に対し、カウント3-1から内角高めの148キロ速球を狙いすまして一閃。打球を左翼ポール際へ運んだ。

 辻監督は「(山川の同点打の後、1死満塁で)呉念庭が打ち損じ(三邪飛)、同点止まりかなというところで出た。呉念庭の失敗も、チームも救った、価値あるホームランです」と称賛。だが、満塁弾以上に評価したのが、第2打席の四球だった。

 4回1死走者なしで、日本ハム2番手の右腕・生田目に対し、カウント2-2から151キロの内角速球をファウルした際、バットを折られた。8球目にも151キロをファウルして粘り、結局9球目を選んで四球で出塁した。辻監督は「愛斗が一番変わったのはそこですよ。彼にはずっと、追い込まれてからの打撃について話をしてきました。四球やヒットが出れば最高だが、そうでなくても、簡単に三振するのではなく、1球でも多く投げさせろと。そういう貪欲さ、粘り強さという点で、非常に成長してきたと思います」と話す。

安打よりも四球を喜ぶ「僕は出塁率を上げないと…」

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