大谷翔平は「100年後、人々に語り継がれる」 元ハム指揮官ヒルマン氏が語る凄み

エンゼルス選手育成担当のトレイ・ヒルマン氏【写真:盆子原浩二】
エンゼルス選手育成担当のトレイ・ヒルマン氏【写真:盆子原浩二】

今季からエンゼルス育成担当に、日本ハムの新球場にも「家族で行きたい」

 2003年から日本ハムの監督を5年間務めたトレイ・ヒルマン氏は今季、エンゼルスの選手育成担当に就任した。プロ契約を目指したトラベリングチーム「アジアンブリーズ」とマイナーチーム(AA)が米アリゾナ州テンピで行った試合を視察した16日(日本時間17日)、ヒルマン氏はFull-Countの取材に応じ、パドレスのダルビッシュ有投手や大谷翔平投手について語り、2023年の来日も“熱望”した。

 59歳のヒルマン氏は選手としてメジャー経験はないが、マイナーで長く監督を経験した後に2003年に日本ハムの監督に就任。在任5年間で2006、07年にパ・リーグ連覇を達成し、2006年は日本シリーズも制して日本一に輝いている。その後もロイヤルズや韓国プロ野球の監督など指導者として活躍し、2019年から務めていたマーリンズのコーチを昨季限りで退任。今年、エンゼルスで選手育成担当に就いた。

「野球というゲームが好きだし、夢を持った若者が切磋琢磨する様子は僕にエネルギーをくれる」とヒルマン氏は語る。この日もアジアンブリーズに所属する日本選手を激励。「伝えたのは、ユニホームを着ている間は魂が燃え続ける限り挑戦を続けてほしいということ。戦うことを辞めないでほしい」と力を込めた。

 大谷翔平とは“接点”がある。ヤンキースの育成担当特別補佐だった2014年に来日して視察。その選手が昨年MVPに輝いた。「素晴らしいこと。でも、特に驚きはなかった。彼は才能に恵まれているし、適応能力も凄い。どこでも紳士然としているし、日本の代表として異国で戦いながらもどこかリラックスして居心地が良さそうだ。長く輝かしいキャリアを歩んでほしい」とエールを送った。

 ダルビッシュとは日本ハムで2005~07年の3年間、監督と選手の関係だった。「有(ダルビッシュ)には、野球の楽しさを再確認してほしい。プレッシャーもあるだろうが、球場に来て野球をするのは楽しいことなんだ。彼はメジャーでの素晴らしいキャリアに気付いているはず」とかつての“愛弟子”に思いを寄せると、再び大谷に視線を向けた。「彼も続いてほしい。ベーブ・ルースが今、伝説となっているように、大谷も100年後人々に語り継がれるだろうね」と述べた。

 来年は“古巣”の日本ハムが新球場「エスコンフィールド北海道」(北海道北広島市)を本拠地にして戦う。「ファイターズの開幕戦には、家族で行きたいと考えているんだ。新しいスタジアムをみんなで見たいから。全ていい方向に行くと思う」。新球場での試合観戦を心待ちにしていた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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