鈴木誠也は“3割20本”は可能 イチローら指導の名伯楽「最も期待値が高い右打者」
「これまでメジャー挑戦した右打者に関して言えば最も期待値が高い」
もっとも、昨季まで6年連続で打率3割&20本をマークした打撃は高く評価している。一発だけではなく、ボールを引きつけ右中間方向へ強い打球を打てる技術は十分に通用すると見ている。「右の強打者は引っ張りがちだが、彼はそうじゃない。右方向にも打てるからこそアベレージも残せている。“本当の右打者”としてメジャーで数字を挙げられるのか楽しみ」と大きな期待を込めている。
これまで日本人野手の右打者では井口資仁、城島健司、新庄剛志らがいるが、日本の4番としても活躍し、満を持してメジャーの舞台に立つ鈴木に求められるものは高い。新井氏はダイエー時代に井口や城島を指導し、米国での姿も見てきたが「これまでメジャー挑戦した右打者に関して言えば最も期待値が高い」と語る。
そして、右と左で違うがタイプ的には福留孝介と被るという。ある程度の長打力を備え広角に打てる打撃、強肩と広い守備範囲。なにより鈴木は27歳の若さでメジャー挑戦できたのも大きく、まだまだ伸びしろは十分だ。
福留は2008年のメジャー1年目に打率.257、10本塁打58打点、12盗塁をマークしたが「孝介(福留)以上の活躍はできる。カブス側も3割20本は期待しているし、早い段階でタイミングさえ掴めば十分に可能」と見る。キャンプ、オープン戦で結果を残し、シーズンではカブスの主軸として活躍する姿を新井氏は心待ちにしている。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)