開幕勝利から3連敗と苦しむオリックス 不安の種は主力に忍び寄る“2年目のジンクス”?
昨季リーグVの原動力となった杉本、宗、紅林がここまで不振
■楽天 2ー1 オリックス(29日・京セラドーム)
昨年25年ぶりにリーグ優勝を果たしたオリックスが29日、楽天戦に1-2で敗れた。西武との開幕戦(ベルーナドーム)こそ山本由伸投手の快投で勝利し、開幕戦の連敗を10でストップしたが、そこからまさかの3連敗。昨シーズンにブレークした選手たちが苦しんでいるのが、波に乗れない要因となっている。
この日は先発の田嶋が6回1失点の好投を見せたが打線が沈黙。相手先発・田中将の前に7回4安打1失点に抑えられ惜敗となった。チームの主軸・吉田正が3試合連続無安打と快音が鳴りを潜めているが、不安なのは“2年目”を迎える選手たちだ。
昨年、本塁打王(30本)の杉本裕太郎は15打数1安打の打率.067、0本塁打1打点、三塁のレギュラーを獲得しゴールデングラブ賞を手にした宗佑磨も13打数1安打の打率.077、0本塁打2打点、正遊撃手としてプレーした紅林弘太郎は田中将から2安打したが、15打数2安打の打率.133と本調子には程遠い。
優勝の原動力となった3人だが本格的にレギュラーとして出場したのは昨年が初めて。今年は他球団からのマークも厳しくなることが予想され“2年目のジンクス”に陥らないかが悩みの種だ。まだ4試合を終えたばかりだがチーム打率.167は日本ハムと並びリーグワーストとなっている。
ここまでの戦いぶりを中嶋監督は「あと1本というところではあるが、しっかりと打てる球を打っていかないといけないし、フィニッシュの所もしっかりしないと。全員で上げていくしかない」。新戦力の台頭、固定概念に捉われない采配で昨季パ・リーグを制した指揮官の手腕に期待がかかる。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)