鷹・松本裕樹、復帰登板は3回1失点 鍼折れるアクシデントで離脱も治療院慮る

ソフトバンク・松本裕樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・松本裕樹【写真:藤浦一都】

3回1失点に「不安なく投げることは出来ました」

 ソフトバンクの松本裕樹投手が5日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの広島戦で復帰し、3回2安打1失点と好投した。先発マウンドに上がり、ストレートの最速は149キロをマークした。

 アクシデントから2週間が経過し、松本がマウンドに戻ってきた。初回、羽月の左前打と林への四球でピンチを招き、九鬼の悪送球の間に先制点を献上したものの、2回、3回は無失点。43球を投げ「点は取られたんですけど、不安なく投げることは出来ましたし、これからどんどんイニングや球数を増やして行けそうな手応えは感じ取れたので良かったと思います」と振り返った。

 8年目にして自身初の開幕ローテ入りが内定していた松本。しかし、3月22日に福岡市内の治療院で腰の鍼治療を受けた際に、治療中に鍼が折れて一部が体内に残ってしまうアクシデントに見舞われた。患部を切開し、埋没した鍼を除去したため、24日からはリハビリ組に合流していた。

 開幕直前に掴みかけた大きなチャンスを逃した松本だが、下を向くことなく復帰に向けて歩み出した。「事故みたいなものはありましたけど、それ以降の対応もしっかりやってもらったので、傷の治り具合も問題なく、すぐに動けました。最小限のところで済みました。元々お世話になっている方々だったので、早く復帰して元気な姿を見せられたらいいなと思います」と語る。

 自身のことよりも、2020年オフに腰の手術を受ける前からお世話になっている治療院の方々の心情を慮る。昨季、先発、中継ぎとして1年間フル回転出来たのも治療院に「サポートしてもらっていたから」という。「僕より落ち込んでいたり、心配してくれていたので」と、治療院の方々のためにもという思いも強い。

 次回の登板は中4日で4月10日のオリックス戦で5回をメドに投げる予定だという。「もう1回、2軍で投げて判断していきたい」と藤本博史監督。「オフもやってきて、キャンプもやってきて、オープン戦もやってきたので。敢えて課題をもってやる必要もない。しっかり結果を求めて内容のある試合にしたい」と早期復帰へと闘志を燃やしていた。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)

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