鷹・藤本監督の“言い間違い”打線が的中 2番起用の野村勇が31イニングぶり得点の口火

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

試合前に藤本監督は「2番は真砂」と断言も、スタメンだったのは…

■ソフトバンク 4ー0 ロッテ(14日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは14日、本拠地PayPayドームで行われたロッテ戦に4-0で勝利し、連敗を2で止めた。3試合連続無得点と湿っていた打線が初回に31イニングぶりに得点。このリードをエースの千賀滉大投手ら投手陣が無失点リレーで守り抜き、競り勝った。

 待望の得点は初回に生まれた。1死から2番に起用されたルーキーの野村勇内野手が中堅フェンス直撃の三塁打を放って出塁。今季初めて3番で起用された中村晃がしぶとく一、二塁間を破って右前適時打とし、スコアボードに点を灯した。さらに相手バッテリーのミスで追加点を奪い、結果的にこの2点が勝負を分けることになった。

 決勝点のキッカケとなる三塁打を放った野村勇。ただ、試合前に報道陣に対応した藤本博史監督が「2番は真砂」と、真砂勇介外野手の2番起用を断言していた。だが、蓋を開けてみれば、スタメン表の2番に名前が書かれていたのは「野村勇」で、真砂は「7番・中堅」だった。

 試合後、藤本博史監督は「間違っとったなあ」と笑いながら回顧した。「最初から野村やったよ。真砂と野村、どっちを2番にしようか悩んでて。足使えるなら野村だな、と野村にしていました」と語り、ただの“言い間違い”だったとことが明らかに。野村勇は8回にも追加点に繋がる好走塁を見せており、指揮官は「(起用が)当たりましたね」と笑みを浮かべていた。

 12日のロッテ戦まで30イニング無得点と打線に元気なし。それでも藤本監督は「30イニング無得点と言ってもね、2ストライクからのアプローチとかはできていた」と冷静に見ていた。「あと1本がでなかったというところで、今日は全員で1点を取りに行ってくれた。連敗と言っても2つ負けただけ。気にしていなかった」とも語っており、騒ぎ立てる周囲をよそに、指揮官は戦況を見定めていたようだ。

 千賀の力投もあって勝利を飾ったソフトバンク。4点とったとは言え、7安打と打線が復調したとは言い難い。「投手陣は頑張ってくれている。野手がもう少し頑張ってくれれば、いい試合ができると思う」と藤本監督。重苦しい雰囲気を断ち切った、大きな1勝になりそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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