ソトがコロナ禍のDeNAを救う! 代役4番で打率.471、三浦監督が見た好調の理由

自己ワーストの成績、淡白な打撃改善のためオフから試行錯誤

 結局9球目の内角低めのスライダーに手が出ず、見送り三振に倒れたが、指揮官は「粘ってなんとかコンタクトしようとしていた」と評し、「出遅れたけれど、ボールがよく見えている。タイミングの取り方、球の待ち方の良い打席が続いている。その中で長打も出ている」と頼もしげに語った。

 来日1年目の2018年に41本塁打でタイトルを獲得し、翌19年には43本塁打・108打点で2冠に輝いたソト。昨季は新型コロナウイルスの感染拡大による入国制限で合流が遅れると、シーズンを通して調子を取り戻せず、打率.234、21本塁打、62打点はいずれも来日後自己ワーストに終わった。一方で三振は自己最多の116に上り、淡泊な打席が目立った。

 シーズンオフには再起を期し、同僚のオースティン、細川と米ロサンゼルスの施設で合同自主トレに臨み、現地のコーチから指導を受けた。「メジャーリーグで活躍中の打者のメカニズムについて教わり、非常に助けになった」と手応えを口にしていた。2月の春季キャンプでも連日、新任の石井琢朗野手総合コーチらのアドバイスに、熱心に耳を傾ける姿があった。

 開幕前の三浦監督の構想では“恐怖の7番”だった。思わぬ故障で出遅れたが、コロナ禍で主力がごっそり抜けた打線の中軸に座り、チームを牽引している。ソトが好調をキープしたまま牧、桑原らが戻ってくれば、今季もまた他球団の脅威となる、破壊力十分の打線ができ上がりそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY