「自分の打撃を捨てる勇気も必要」 “三振しない男”が考える佐々木朗希の攻略法
「『強い球は強く打たなくていい』ぐらいの気持ちが必要」
「キレのある160キロの直球に対して、強くスイングしてもバットはボールの下を通過する。この日の打者もそうだった。『強い球は強く打たなくていい』ぐらいの気持ちが必要。ポイントを前にしてボールを上から叩くぐらいのショートスイングが理想」
こう語る新井氏も現役時代は日本球界屈指の速球投手として知られた阪急・山口高志氏と何度も対戦してきた。その経験を回顧し「自分の打ち方を変える必要があったのは山口さんだけだった」という。
佐々木朗と対戦した打者は真っすぐでファウル、空振りを奪われ、追い込まれてからフォークで仕留められる場面が多いだけに「普通の投手じゃないというイメージで入らないといけない」とし「時には自分の打撃を捨てる勇気も必要。ほとんどの打者は真っすぐに絞って打席に入っているが、それでも打てない。捉えた人がいないのだから」と指摘した。
今シーズンはここまで4試合に登板して2勝0敗、防御率1.16。31イニングを投げて、与えた四死球はわずか3つと制球を乱すことはない。さらに、打者101人と対戦して56奪三振。奪三振率16.26を誇る右腕を攻略するチームは現れるのか、今後も注目が集まる。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)