大谷翔平へ「元気ですか?」 敵軍捕手が打席前に“ささやき戦術”…無安打封じの舞台裏

アストロズのマーティン・マルドナード(左)とエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
アストロズのマーティン・マルドナード(左)とエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

対・捕手マルドナードに大苦戦、今季は20打数3安打と結果を出せず

■エンゼルス 7ー2 アストロズ(日本時間20日・ヒューストン)

 エンゼルスの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、敵地・アストロズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4打数無安打で連続試合安打は「8」で止まった。スタメン唯一ノーヒットに終わって打率.216となった。

 元正捕手の“ささやき戦術”に苦戦したのか。初回先頭の打席前。大谷は左打席に入ろうとすると、マルドナードに呼び止められた。マスク越しに一言二言。まるで打席に入ろうとしているのを制しているようにも映った。試合後。マルドナードは会話の内容を打ち明けた。

「日本語で『元気ですか?』と聞いただけだ」

 会話内容の嘘か真かは別として、どうも相性が悪い。今季の対アストロズ戦、マルドナードが先発マスクを被った試合でバットが湿る。この日の4打数無安打を合わせて20打数3安打。“対マルドナード”は打率.150となった。前日18日(同19日)の3回に右前打で出塁した際には後ろ足で土かけ。やはり度の超えた“大谷イジり”に気が散るのだろうか。

 表向きは陽気に見えるが、日頃から闘志むき出しに若手投手を引っ張るベテラン捕手だ。先発左腕のバルデスは開幕戦でエンゼルスと対戦。マルドナードは大谷が初回先頭の初球シンカーを打ってきたことを頭に入れて対策を講じたという。この日はカットボールを多用。「いつもより多く使おうと考えていた。覚えているか分からないが、オオタニは今年の1球目を振ってきた。だから違う攻め方をしたんだ」。

 エンゼルスは13安打7得点で大勝。一夜で地区首位を取り返した。大谷は20日(同21日)の第3戦で先発マウンドに上がる。マルドナードの“イジリ”を黙らせる快投を期待したい。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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