メジャーで流行りの新球種 大谷の元同僚を覚醒させた“スイーパー”とは?

サイ・ヤング賞2度のクルーバーも多用した“スラーブ”をリブランド

 インディアンス(現ガーディアンズ)時代に2度サイ・ヤング賞に輝いたコリー・クルーバーもこの球を活用していたが、当時は違う名前で呼ばれていた。「(スイーパーは)“スラーブ”をリブランドしたものに他ならない」とパリディス氏は言う。

 スライダーの平均変化量を年度別の折れ線グラフにしてみると、明らかに2022年の変化量はこれまでよりも大きくなっている。これはスイーパーがこの中に入っているため、今年は変化量が大きいスイーパーが良く使われていることを示している。

 ドジャースはブレイク・トライネンやフリオ・ウリアスがスイーパーを導入。さらに昨オフに獲得したアンドリュー・ヒーニーも使用し始めた。ヒーニーはこれまで使っていたカーブを捨て、速球とより良いコンビネーションを生み出す球として、スイーパーを取り入れた。そして2試合10回1/3投げて16奪三振、1失点(自責0)で防御率0.00という強烈なスタートを切った。

 クルーバーが過去に示したように、スイーパーとツーシームは途中までほぼ同じに見える。しかし途中から全く逆方向に変化して打者を惑わせる、トンネリング効果と言われるものをもたらしている。

【実際の映像】変化量の違いが一目瞭然…ヒーニーが投じるカーブとスイーパー

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