当たる新庄ビッグボスの“勘ピューター” 采配の精度を高める的確な“目”と助言

「野球の成長というより、人間の成長を先にやっている段階なんで」

 この日は、前日の楽天戦で2号アーチと適時打を放った今川優馬外野手がスタメンを外れ、代わりに先発した万波が3ランを含む2安打4打点と活躍。高いレベルの競争が始まっていることに、新庄監督は手応えを感じている。

「(結果を出した選手を)使い続けていきたいのはやまやまなんだけど、競争をしていくチームでやっていきたいから。(先発で出られなくても)次があるから気持ちが切れない。昨日、今川君が打ったら、万波君が励まして。今日は逆。チームワークも上がっていくし、競争力も上がっていく。最高じゃないですかね。野球の成長というより、人間の成長を先にやっている段階なんで。(オーダーを)コロコロ変えるなって言われるけど、いいんですよ。ここから固めていく」

 激戦区になった右翼のポジションに、次は誰を使うのだろうか。2人の名前を出さずに「浅間君」と笑った新庄監督は続けた。「寝る時に、いろんなデータとか、今日の練習のスイングとか、ベンチでどれだけ元気が良かったかとかを考えて、打順を組んでいこうかなと思いますね」。ビッグボスも万波もこの日の予言を“勘ピューター”と呼んだが、勘ではない。選手の状態を見極める確かな目と的確な助言でチームを進化させていく。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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