“打者ぶち切れ”の誤審疑惑は「容認できる」 MLBが“高評価”を下したワケ
ヘルナンデス氏へのMLBのスコアは96.12、民間の評価を大きく上回った
4月24日(日本時間25日)に行われたフィリーズ対ブルワーズで、“疑惑の判定”を繰り返したとされるエンゼル・ヘルナンデス審判員。フィリーズのカイル・シュワーバーがストライク判定にブチ切れ、退場処分になったことは記憶に新しい。この試合のジャッジを巡って強い批判を受けたヘルナンデス氏だが、MLB機構の評価は決して悪いものではなく“容認”できるものだったという。米スポーツ局「ESPN」が、MLBの審判評価システムについて伝えている。
ヘルナンデス氏はこの試合の翌朝、MLBから1通のメールを受け取った。内容は前日の試合のパフォーマンス分析。全ての審判が球審を務めた翌日に同様のメールを受け取る。このレポートによると、ヘルナンデス氏の判定はMLBの目から見れば「容認できるものだった」という。
シュワーバーがバットとヘルメットを投げ捨て激高した1球はテレビで見る限り、画面に映し出されたストライクゾーンの外側を通過している。2001年にESPNが始めた“画面上のストライクゾーン”は現在あらゆる中継で見られるが、MLBが球審を評価する際に使用するゾーンは異なる。ストライクゾーンぎりぎりを通過する球に対してMLBは“許容の誤差”を設けている。
この試合でのヘルナンデス氏のスコアは96.12%。民間の評価システムは86%や88%だったというから大きな開きがある。メジャー最多の5460試合で審判を務め、昨年引退したジョー・ウェスト氏は「いくつかのメディアが“85”と評価したから、この話は大げさになってしまった。彼のスコアは96でした」と語った。