鷹・三森大貴の成長は“防御”にあり? 長谷川勇也打撃コーチによる興味深い分析

ソフトバンク・三森大貴【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・三森大貴【写真:藤浦一都】

長谷川コーチが語る成長「攻めと逃げの制御がつけられている」

 積年の課題とされてきたソフトバンクのリードオフマンにすっかり定着した。三森大貴内野手、23歳だ。昨季はシーズン後半から二塁手として数多く起用され、キャリア最多の86試合に出場、打率.249、出塁率.313の成績を残した。そして、今季は3日現在で25試合に出場して打率.324、出塁率.381。プロ初本塁打を含む4本塁打も放っている。

 4月30日の楽天戦では先頭打者本塁打を含む2安打。すっかりホークスの「1番打者」の座を確かなものにした。去年から今年にかけて明らかに進化を遂げている三森。では、昨季までとの変化はどこにあるのだろうか。その疑問に、独特な言い回しで応えてくれたのが、昨季で現役を引退し、コーチとなった長谷川勇也1軍打撃コーチだった。

 昨季まではチームメートとして三森の打撃を見ていた長谷川コーチ。開幕から結果を出す今季の姿を「攻めるところと逃げるところ、攻めと逃げの制御がつけられている。去年は攻める一方だったので、しっかり防御もできるようになってきたのでいい形になっていると思います」と評する。打撃における攻めと守り。一体どういうことだろうか。

 長谷川コーチは打者にとっての“攻め”を「しっかり自分の中で決め(球)を持って、この球は絶対仕留める」とする一方で、“守り”を「待ち球じゃない時にファウルで粘ったり、そうじゃなければ見送って、来なければ、防御してなんとか凌ぐ」と表現していた。積極さが元々のウリであった三森にとって“攻め”のスタイルはこれまでも武器であった一方で、“守り”の部分での物足りなさがあったため、打率や出塁率が上がってこなかった。

データ面にも表れている三森の“守り”の成長ぶり

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