数字にも表れるパ・リーグの“異変” 過去にもあった極端な「投高打低」の傾向

西武・山川穂高【写真:宮脇広久】
西武・山川穂高【写真:宮脇広久】

投高打低の傾向が出る中で23試合で14本塁打の山川には注目

 また、2012年には2桁ぎりぎりの10本の選手がトップ10に入っていたことも、いかにリーグ全体の本塁打が少なかったかを証明している。2012年は打率、本塁打の双方で、前年以上に打低の傾向が進んでしまっていた。

 この期間における選手個人の活躍に目を向けると、やはり2年連続本塁打王という抜群の結果を残した中村の打撃は出色だった。そして、今季は同じ西武の山川穂高内野手が、規定打席未到達ながら、ここまで23試合で14本塁打という驚異的なペースで本塁打を量産している。2年連続で本塁打王を獲得した頃の打棒が戻りつつあるスラッガーに要注目のシーズンとなりそうだ。

 スポーツ医学やセオリーといった観点も含めて、野球という競技は、この10年間においてさまざまな面で進化を遂げている。それだけに、最終的な成績が10年前と同様の傾向を示すのか否かも含めて、今季は野球ファンにとっては、非常に興味深いシーズンとなるかもしれない。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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