阪神・伊藤将司がプロ初完封できた理由 名コーチが絶賛した「直球と錯覚する魔球」

阪神・伊藤将司【写真:荒川祐史】
阪神・伊藤将司【写真:荒川祐史】

130キロ台のツーシームを効果的に使い8安打2奪三振無四球でプロ初完封

■阪神 4ー0 巨人(22日・甲子園)

 阪神の伊藤将司投手が22日の巨人戦(甲子園)に先発し、プロ初完封で今季初勝利をマークした。8安打を浴びながらも無四球と抜群の制球力で打者を圧倒した。オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「打者がストレートと錯覚する“魔球”が絶妙だった」と評価した。

 奪った三振はわずか2つだったが、持ち味の打たせて取る投球が冴え渡った。4回に先頭・吉川に内野安打を許したが、続く岡本和に対しては低めに沈む134キロのツーシームで遊ゴロ併殺に仕留めた。9回は多少疲れもみえたが、攻めの投球を続けスコアボードに0を並べた。

 直球は140キロ前半ながら、球速差がほとんどないツーシームに打者が手こずる姿を新井氏は「巨人の打者は真っすぐと思ってバットを振りにきていた。打てると思いながら打ちにいっても、バットの芯を外されてゴロになる。打ち取るというか“打ち損じをさせる”投球が見事でした」と分析する。

「佐々木朗は相手打者がバットを振れないが、伊藤将はバットを振らせて抑える」

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