「まだまだ準備運動」 新庄剛志監督は手応え、開幕2か月の日本ハムに見えた“成長”

歩かせるより「打たれたほうがマシ」ゾーン勝負の徹底で四球が減少

 一方、投手力の整備も着々と進む。4点台だったチーム防御率は3.60まで改善した。ここ10試合は零封が3試合あり、計21失点。武田勝投手コーチは「要因は、フォアボールが少なくなったことじゃないですかね。自分の強い球で勝負できている。先発含めリリーバーも平均的にそれができてきたという話だと思います」と分析する。

「個人個人に意識付けができたというか。“やっぱり打たれた方がマシだ”という開き直りも、しっかりコントロールされた要因。ストライクゾーンの中で勝負していくというのが、浸透し始めたと思います」と武田コーチはうなずいた。

 3、4月に9勝19敗と大きく出遅れたチームは、5月に入って9勝8敗と勝ち越している。

 この日の試合前、新庄剛志監督はチームの成長についてこんな話をしていた。「今はまだまだ、準備運動。(キャンプから)4か月で変えられたら早すぎますよね。最低でも半年以上は(かかる)。でも、そのステップとしては、いい感じに上に上がっていっている。最初の起用法とか、選手への意識付けとか、今思えば正しかったと思う」

 24日から始まる交流戦で、若い選手がさらにどれだけ成長するのか、楽しみだ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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