交流戦で浮上のきっかけを作る球団は? 評論家が注目、セが苦戦する盤石の投手陣

阪神・矢野燿大監督(左)とオリックス・中嶋聡監督【写真:荒川祐史】
阪神・矢野燿大監督(左)とオリックス・中嶋聡監督【写真:荒川祐史】

昨季王者のオリックスは「投手陣がいいだけに大崩れしない」

 日本生命セ・パ交流戦が24日に開幕する。両リーグを見渡しても、現在首位を独走するチームはなく、今回もペナントレースの行方を左右する大事な“18試合”になりそうだ。オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「関西の2球団が浮上のきっかけを作る可能性が高い」と見ている。

 開幕から9連敗を喫するなど、借金「12」で最下位に沈む阪神と、昨季は25年ぶりのリーグ優勝を果たしたものの、ここまで22勝24敗でリーグ3位のオリックス。まだまだ本調子とはいえない両チームだが、阪神は22日の巨人戦に勝利しカード勝ち越しを決めた。オリックスも首位・楽天に3連勝と、それぞれ交流戦前に勢いをつけた。

 新井氏はまずオリックスについて、「打線は苦しんでいるが先発では山本、田嶋、宮城がしっかり投げており、去年は不在だった山岡も素晴らしい投球を続けている。さらにリリーフを見てもセーブ、ホールドのトップに立つ平野佳、ビドルが健在。150キロを超える黒木、近藤、本田ら駒も揃っている。力のあるボールを投げる投手にセ・リーグは苦戦するのではないでしょうか」と、昨季のパ・リーグ王者に注目する。

 打線の軸となる吉田正が「左大腿部裏の軽度筋損傷」で21日に出場登録を抹消されたのは大きな痛手となるが、新助っ人のマッカーシー、復調の気配を見せる杉本や大怪我から復活した大城、勝負強い打撃を見せる中川らが主砲の穴をカバーしている。交流戦前に見せた粘り強い打撃を継続できれば「投手力がいいだけに、大崩れはしない。一気に借金返済も十分にありえる」と新井氏は期待した。

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