DeNA打線に見える「変化」 球団OB・齊藤明雄氏が語る“日本一打線”に似た特徴とは
主砲オースティンを欠く打線も「意味のあるアウトが増えている」
2022年のプロ野球も約2か月が経過。序盤のリーグ戦を終え、交流戦に突入した。不運が重なり苦しいスタートとなったのがDeNAだ。エース左腕の今永昇太投手が左前腕炎症のため開幕に間に合わず、昨季までの2シーズンで計48本塁打を記録した主砲・オースティン外野手が右肘クリーニング手術を受けて長期離脱。新型コロナウイルス感染者が相次ぐなどなかなか波に乗り切れず、序盤のリーグ戦を17勝23敗の5位で終えた。
だが、黒星が先行する状況の中にも光明を見出している人物がいる。球団OBで解説者の齊藤明雄氏だ。現役時代は大洋・横浜一筋で128勝133セーブをマーク、1998年には投手コーチとして日本一に貢献した齊藤氏は「少しずつ変わってきていると思います」と話す。
OB会長を務めていることもあり「本当は優勝候補にしたかったんだけど、開幕に今永、オースティン、ソトがいないということで、Bクラスにしました」。オースティン、ソトの強力助っ人抜きでスタートした打線。一見すると決め手に欠けるように思えるが、齊藤氏はそこにこそ変化を感じているという。
「意味のあるアウトが増えていますね。走者を進める進塁打であったり、積極的な走塁の結果であったり、ただアウトになるだけではなく、先に繋がるアウトが増えています。キャンプでも徹底して練習していたことですが、成功するしないは別として、姿勢には表れています」