金持ち球団が上位、低年俸チームは低迷 メジャーで広がる278億円“格差問題”

ナ・リーグ東地区を独走中の年俸総額1位ニューヨーク・メッツ【写真:AP】
ナ・リーグ東地区を独走中の年俸総額1位ニューヨーク・メッツ【写真:AP】

最高のメッツは約341億円、最低のアスレチックスは約63億円

 4月7日(日本時間8日)に開幕した2022年のメジャーリーグは1か月半が経過。30球団トップの勝率.698(30勝13敗)のヤンキースから最低勝率.286(12勝30敗)のレッズまで、明暗がくっきり分かれている。米全国紙「USAトゥデイ」はメジャー各球団の“人件費”を調査、年俸総額の高い球団が上位を占めており、年俸の不均衡と競争バランスは「グランドキャニオンほどの格差が残っている」と指摘している。(各球団の勝敗は5月24日=日本時間25日終了時点)

「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が執筆した記事によると、年俸総額最大はメッツで2億6828万8000ドル(約340億6900万円)。チームはナ・リーグ東地区1位を独走している。2位はナ・リーグ西地区首位のドジャースで2億6074万5000ドル(約331億円)、3位はア・リーグ東地区首位のヤンキースで2億4750万ドル(約314億2600万円)。フィリーズが2億2700万ドル(約288億円)で4位だ。年俸総額トップ10のうち、6球団が100勝ペースで白星を重ねる。年俸総額トップ10ながら現時点の順位ではプレーオフに届かないのはフィリーズ、レッドソックス、ホワイトソックス、ブレーブスだ。

 一方、この20年間最も年俸総額が低いというアスレチックスの今季は4980万ドル(約63億2000万円)。チームはア西地区最下位に沈む。低い順にパイレーツの5810万ドル(約73億7400万円)、オリオールズの6185万ドル(約78億5000万円)、ガーディアンズの6930万ドル(約88億円)となっている。年俸総額ワースト5のうち3球団が年間100敗ペースで負け続けているという。

 ただ、年俸総額1位のメッツは、パドレスに移籍したロビンソン・カノ内野手に今季1908万6000ドル(約24億2300万円)を払い、負傷者リスト(IL)入りしているマックス・シャーザー、ジェイコブ・デグロム両投手に合わせて7050万ドル(約89億5000万円)を払っている。ヤンキースは年俸1000万ドル(約12億7000万円)以上の選手が11人、100万ドル(約1億2700万円)以上が23人いるが、現在チーム“最高”の投手であるネスター・コルテスは72万7500ドル(約9239万円)だ。

【一覧】チーム年俸総額トップ10とワースト4、ニューヨークなど大都市の球団が上位につける

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