“愛弟子”渡邉陸の2打席連発に「すげえ!ワオ!」 鷹・小久保2軍監督の驚き

ソフトバンク・渡邉陸【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・渡邉陸【写真:藤浦一都】

2軍の広島戦後に活躍を聞き、驚きを隠せず

■ソフトバンク 11ー1 広島(交流戦・28日・PayPayドーム)

 28日にPayPayドームで行われた広島戦で強烈なインパクトを残したソフトバンクの渡邉陸捕手。プロ初スタメンマスクを被ると、第1打席ではプロ初安打初本塁打。さらに第2打席では2打席連発となるソロ本塁打を放って、3安打5打点と大暴れした。この渡邉陸の活躍を、約50キロ離れたタマスタ筑後で喜んだのが、他でもない小久保裕紀2軍監督だった。

 ソフトバンクの2軍もこの日、1軍と同じくタマスタでウエスタン・リーグの広島戦に臨んでいた。渡邉陸の2本塁打は、2軍もまさに試合中。小久保2軍監督は試合後、渡邉の活躍を耳にすると、開口一番に「ホームラン2本打ったの? すげえ~! ワオ!」と驚きを隠せなかった。

 渡邉陸は24日のDeNA戦で1軍初昇格を果たしたばかり。それまでは小久保2軍監督のもとで、ファームで“英才教育”を施されていた。捕手として試合に出続ける体力、気力を養い、そして3連戦を通じての配球を学ぶために、1カード全試合でスタメンマスクを被るなど、これまでの2軍にはなかった手法で育成されてきた。打撃面でも通算413本塁打を放った小久保2軍監督から助言を受けてきた。

 小久保2軍監督からの推薦もあって、1軍に昇格した渡邉陸が初スタメンで大仕事を果たしたとあって「出来すぎでしょうけど、嬉しいですね。最初の3ランは試合中にちょっと聞いたんですけど、鳥肌が立ったね。2発? ほぉ~。2発ですか? それはちょっと驚きました」と目を細めていた。

 さらに「1年目だから、2年目だからとか、まだ若いからとかって、2軍にいるとよくそういう言葉を聞くんですけど、別に段階を踏まなくてもいいと思う。抜け切ったら抜け切って、上でやればいいと思うんで。陸も今回そうやって結果を残すことによってこのままひょっとしたら、上にずっと定着あるんじゃないか。そういうものを何か感じさせられますね」とも語っていた小久保2軍監督。まだ1軍が試合中だったとあって「まだ試合中? 早く見たいから行くわ」と足早にクラブハウスへ。とにかく“愛弟子”の活躍が嬉しそうだった。

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)

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