2軍戦に“志願出場”した日も…1号サヨナラ弾の西武・栗山が語るプロ21年目の境地

西武・栗山巧【写真:荒川祐史】
西武・栗山巧【写真:荒川祐史】

開幕から不調、4月18日には志願して2軍戦に出場した

■西武 3ー2 DeNA(交流戦・29日・ベルーナドーム)

 打撃不振にあえいでいたプロ21年目、38歳の西武・栗山巧外野手が今季1号の代打サヨナラ弾を放った。29日に本拠地ベルーナドームで行われたDeNA戦。2-2の同点で迎えた9回に先頭打者として登場すると、カウント0-2と追い込まれながらDeNA5番手・平田のフォークを右翼席へ運んだ。

「打ったボール? 僕、まだ映像を見ていないのですが、スライダーなのかフォークなのか、そんなところだと思います。狙い球? 無いっす、無いっす。対戦することが少ない投手ですし、追い込まれていたので、バットに当てるだけでした」。9月に39歳となるベテランも、さすがに興奮気味だ。

 昨年9月に通算2000安打を達成し現役のまま“レジェンド”となったが、今季はなかなか調子が上がらない。開幕から6試合連続でスタメンに名を連ねるも、その後はベンチを温めるケースが増え、出場機会自体も減った。29日現在、チーム51試合中32試合出場、スタメンは22試合にとどまっている。4月18日には試合勘を保つため、志願してイースタン・リーグの試合に出場したほど。「トライしたいことがあったし、次に出番が来た時にベストな気持ちで臨めるようにと思って(2軍戦に)行かせてもらいました」と言いつつ、「そんな、アレですよ、何もないですよ。『行っていいですか』というくらいのもので」と照れた。

 8回2死二塁で岸が打席に入っていた時にネクストバッターズサークルにいたのは、栗山と同期入団で“チーム野手最年長コンビ”を組む中村だった。岸が遊飛に倒れてイニングが替わると、栗山が指名された。辻発彦監督は「一番選球眼が良くてチャンスを作れるのは栗山ですから」と説明する。

「僕の立場は若手の手本となり、勝ちにつながるプレーをすること」

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