栗原や上林らが大怪我で離脱も首位に浮上 好調ソフトバンク打線がつながる要因とは?

ソフトバンク・三森大貴【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・三森大貴【写真:荒川祐史】

犠打数に見える打線の特徴、51はパ・リーグ最多

 5月31日にリーグ最速で30勝に到達し、首位に浮上したソフトバンク。打線が好調で、6月1日時点でリーグトップのチーム打率.269を誇る。とはいえ、栗原陵矢外野手が開幕直後に大怪我で離脱。新外国人のフレディ・ガルビス内野手や経験豊富な松田宣浩内野手が打率1割台と、決して順風満帆だったわけではない。そうした中で好調を維持している理由はどこにあるのだろうか。(成績は全て6月1日の試合終了時点)

ソフトバンクの打撃成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
ソフトバンクの打撃成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 チーム打率は日本ハムに約.030、463安打は日本ハムに40本差をつけてそれぞれリーグトップ。四球の多さ(168で2位)も伴い、出塁率.340もトップに立つ。一方、32本塁打はリーグ3位。2021年に21本塁打を記録し、今季も開幕5試合で2本塁打を放っていた栗原の離脱は特に長打力で大きく響いている。昨季はリーグ2位の92盗塁を記録した盗塁数も31で4位だ。そんな中で犠打数がリーグトップの51となっている点は特徴的だ。2番目に多いオリックスが39だから断然多い。

 開幕からここまでの打線の主な顔ぶれを見ていくと、昨季途中から1番を務める機会が増えていた三森大貴内野手が今季は完全に定着。今季は47試合で19四球を選ぶなど、出塁率も大きく向上。昨季までの5年間で0だった本塁打も既に6本記録している。

 2番にはガルビスの不振もあって三塁での出場が増加した牧原大成内野手が入るように。打率.317とブレークした2018年以降は打撃面で苦戦が続いていたが、昨季は打率.278を記録。今季も規定打席未到達ながら43試合で打率.336と好調で、再びレギュラーの座を手中に収めつつある。

 3番の柳田悠岐外野手は一時故障で戦線を離れ、4番のジュリスベル・グラシアル外野手は長期離脱からの復帰シーズン。そういった事情もあり、本来の実力を考えればやや物足りないが、それでも柳田は36試合で7本塁打、グラシアルも打率.275を記録。2人がさらに状態を上げれば、打線の破壊力は一層増しそうだ。

三森&牧原大が1、2番に定着、中村晃や今宮が復調した

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