代打淺間に「小細工すんなよ」 屈辱のノーノー直前も不変だった“ビッグボス流”

日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】

出塁は四球の清宮のみで今永にノーヒットノーランを許した

■DeNA 2ー0 日本ハム(交流戦・7日・札幌ドーム)

 日本ハムは7日、札幌ドームで行われたDeNA戦で、今永昇太投手にノーヒットノーランを許して連敗が5に伸びた。「手も足もヒットも出ません」と話した新庄剛志監督だが“ビッグボス流”を貫いた。

 2回2死から清宮幸太郎内野手が四球で出塁。しかし、終わってみれば走者はこの1人だけだった。8回まで102球を投じていた今永に対し、指揮官は9回無死で淺間大基外野手を代打に送った。その際のやり取りを、試合後に明かした。

「淺間君には小細工すんなよって。3球で終わってもいいからせこいことすんなよとは言って」

 安打が出ていなければ、セーフティバントを試みるのも作戦の1つ。ただかねてから言っているように、それはしない。「走者がいたときはかき回すためにセーフティの構えで待ったりとか。揺さぶるための攻撃はありだけど、大体セーフティする選手は警戒されるからそんなに成功しない」というのが持論だ。

 この日は打線を組み替え挑んだが、機能しなかった。「引きずらない。何ならおめでとうの方が強いかな」とむしろ今永を称えたビッグボス。それでも「そりゃあもう、俺が選手だったら悔しいと思う。自分に対して腹が立つだろうし。でもこういう試合の後って意外と(打線が)ガーンと爆発することもあるって考える」といつも通りに前を向き、若き選手たちの雪辱を期待した。

 指揮官は「さらに上を目指しているから。完璧な打線に9月あたりに持っていけたらなと。おもしろい打線を組んでいけたらいいかなと思う」と先を見据えた。この屈辱の1試合を今後にどう生かしていくのか。発展途上のチームにとって、大きな分岐点となりそうだ。

(町田利衣 / Rie Machida)

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