制球も安定の佐々木朗希、打ちまくる山川穂高 セイバー指標で選ぶ5月のパ月間MVP

上沢直之は4勝0敗、東浜巨は5・11西武戦でノーヒットノーランを達成した

 投手評価には、平均的な投手に比べてどれだけ失点を防いだかを示す「RSAA」を用いる。ここでのRSAAは「tRA」ベースで算出。tRAとは、被本塁打、与四死球、奪三振に加え、投手が打たれたゴロ、ライナー、内野フライ、外野フライの本数も集計しており、チームの守備能力と切り離した投手個人の失点率を推定する指標となっている。

 RSAA=(リーグ平均tRAー選手個人のtRA)×投球回数/9

 tRA={(0.297×四球+0.327×死球-0.108×奪三振+1.401×被本塁打+0.036×ゴロ-0.124×内野フライ+0.132×外野フライ+0.289×ライナー)/(奪三振+0.745×ゴロ+0.304×ライナー+0.994×内野フライ+0.675×外野フライ)×27}+定数

 各チームのRSAA上位2投手は以下の通り。

ソフトバンク:和田毅4.76、東浜巨4.30
楽天:田中将大2.90、宋家豪1.89
オリックス:山岡泰輔5.63、宮城大弥2.49
西武:與座海人4.70、森脇亮介2.45
ロッテ:佐々木朗希6.46、ゲレーロ1.99
日本ハム:上沢直之3.62、伊藤大海2.46

 5月11日の西武戦でノーヒットノーランを達成したソフトバンク・東浜巨投手のインパクトも強い。だが、NPB公式での最有力候補となれば、やはり月間4勝0敗をマークした上沢直之投手になるだろう。2投手の月間成績は以下の通り。

上沢直之:登板4、31回、防御率0.58、QS率100%、被本塁打1、奪三振率6.68、K/BB2.88、被打率.127、被OPS.382、WHIP0.68

東浜巨:登板4、26回、防御率0.69、QS率75%、被本塁打0、奪三振率5.54、K/BB2.67、被打率.111、被OPS.319、WHIP0.58

 しかし、この2投手以上に大きな貢献度を示したのはロッテ・佐々木朗希投手だった。

佐々木朗希:登板4、25回、防御率1.08、QS率100%、被本塁打0、奪三振率10.46、K/BB11.33、被打率.217、被OPS.522、WHIP0.92

 月間の規定投球回数に1イニング足りなかったものの、申し分のない成績だった。特に月間奪三振34はリーグ1位。与四球も僅か3つで、3.5を超えれば優秀とされるK/BBが11.33となっており、球速もさることながら安定したコントロールで打者を封じ込めている。3、4月に比べればコンタクト率は上がったものの、他の投手を圧倒する内容の投球を披露した佐々木朗希をセイバーメトリクス目線で選ぶ5月の月間MVPに推薦する。

鷹・今宮は月間打率.419、ハム・清宮の長打率.569は西武・山川に次いで2位

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