188億円男の不良債権化が止まらない… 今季21敗ペースで負け続ける元球宴左腕

ナショナルズのパトリック・コービン【写真:ロイター】
ナショナルズのパトリック・コービン【写真:ロイター】

今季12先発登板で2勝8敗、昨年は球界ワーストの16敗で期待に応えられず

 ナショナルズのパトリック・コービン投手の不振が止まらない。2018年12月にFAでナショナルズと6年1億4000万ドル(約188億円)の大型契約を結んだ左腕は、昨年球界ワーストタイの16敗(9勝、防御率5.82)、球界ワーストの自責点111とチームの期待に応えられず、それどころか今季は2勝8敗、防御率6.71と状況は悪化の一途を辿っている。

 負の流れを断ち切ろうと今季を迎えたコービン。今季初先発では4回2失点と、短縮されたスプリングトレーニングの影響を受けながらもまずまずのスタートだった。しかし2度目の先発では2回2/3で6失点、4度目の登板では1回2/3で7失点と炎上が目立つ。10試合目の先発登板でようやく今季初勝利を挙げたものの、その翌登板となった5月31日(日本時間6月1日)には4回1/3で12安打7失点KOと全くいいところがなかった。

 コービンは移籍初年度となった2019年には14勝7敗、防御率3.25でストラスバーグやシャーザー(現メッツ)とともに先発ローテを支えた。それだけに、ナショナルズ首脳陣にとっては直近3シーズンで13勝31敗の成績は計算外としか言えないだろう。

 なぜコービンの苦戦は続いているのだろうか? まず挙げられるのがフォーシームの精度だろう。2017~2019年は毎年.290未満だった被打率が、2020年に.429に。.475未満だった被長打率は同年に.690へと一気に悪化。今季も被打率.408、被長打率.592と改善は見られていない。

 最大の武器であるスライダーもインパクトに欠けている。2017~2019年は2割未満だった被打率が2020年以降は年々上昇し、今季は.256と物足りない。空振り率も2018年の53.1%から今季は32.9%と20%以上も下がっており、9回当たりの平均奪三振数は11.1が7.9に。3個以上減少したことになる。

 コービンの極度の不振も重なり、ナショナルズは現在22勝38敗でナ・リーグ東地区の圧倒的最下位に沈んでいる。シーズン21敗ペースの左腕は流れを変えることができるだろうか。

(Full-Count編集部)

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